恨み辛みは常識を超えて何かをもたらす。
”ゲヘナ”とは呪われた場所
悪人の終着点である
「両目がそろったままゲヘナで生きるよりは
片目で生を受けるほうがいい」
マタイによる福音書 18章9節
またもやマタイによる福音書で、ホラー映画にはこの福音書はかかせないものになりつつある。
登場人物
ポリーナ:土地開発会社の女性:(子どもジャックを海で失う。そのことに負い目がある。)
タイラー:建築コンサルタント、土地開発会社の男性、ポリーナが好き、少し日本語ができる
アラン:現地のコーディネーター
ぺぺ:アランの部下
デイブ:カメラマン:姉クレアを事故で失う。(クレアの死に後悔がある。)
サイパンの先住民はリゾート計画に反対していた。
神聖な土地だからだ。
サイパンに残されていた日本軍の地下壕(太平洋戦争時代)に入った5人が、
呪いによって閉じ込められてしまった。
あらすじ① 1670年先住民の呪い
人形の繋がったヒモを切ることから始まった。
1670年、
「私は悪くない」とスペイン人は言って、暴れるが、
サイパンの先住民は
何かの粉を吹きかけ、
呪いのボージョボー人形(女と男で一対)を2つに裂き、
ひどいことをした侵略者(スペイン人)の顔の皮をはぎ取った。
人形は土に塗り込められた。
(スカートをはいていないから男人形だと思われる。)
呪いをかけ、ゲヘナに閉じ込めた。
ゲヘナには先住民のミイラがあった。
スペイン人は地獄のようなゲヘナで生き続けるのだ。
たったひとりで、、、、。
あらすじ② ゲヘナ侵入
ポリーナ一行(5人)はサイパンのリゾート計画のために
以前は墓地だったという神聖な土地を訪れる。
土地の検分のために立ち入り禁止区域に車を進めた。
ドローンを飛ばしてチェックすると
立ち入り禁止なのに人影があり、一行は探すことにした。
先住民がお祈りをしていて、
先祖の忠告には耳を傾けねばならぬ
と言い放った。
ボージョボー人形を落とした。
(女人形だと思われる。)
カメラマンデイブがそれを拾った。
そこには下に続く階段があった。
降りると扉があって、そこを開いて一行は中に入ってしまう。
最初の部屋で
日本軍の地下壕だったとわかる。
たくさんの空き缶が転がっている。
次の部屋、
木のベッドのそばに死体があった。
それはデイブに似ていた。
今度は女性と男性の死体。
女性はズボンをはいていた、
昔の女性はズボンをはかないのでみんなは疑問に思う。
食糧庫のような場所にはミイラのような男がいた、
アラン、お前が一番先に死ね
(You must die.)
と男は言った、
地震のような揺れと
耐えられない変な音が響き、
全員が気を失った、
気がつくと、電気がついていた、
あらすじ③ タイムスリップ?後
ミイラみたいな男や死体が消えていた。
扉は閉まって開かなくなった。
一行はタイムスリップしていた。
(後からこれに気がつく)
1944年の日本軍の地下壕だ。
日本軍が地下壕を作った時に
ゲヘナの扉を開いてしまう。
日本人が銃を持って現れる、
日本人はポリーナらに銃を向けたが、
自殺する。
(意味がわからなかったが、後で日本人はポリーナ一行がゲヘナに閉じ込められたことで、
やっと死ぬことができたのだ。)
ゲヘナの呪いはオンリーワンが生き続けることだった。
日本軍が来たので、スペイン人は死ぬことが出来た。
みんなが幻覚を見始めた。
デイブは姉クレアの霊に殺されそうになったが、
実は自分で自分の首を絞めていた。
ポリーナが見つけて、阻止した。
アランは先程のミイラ爺さんに
お前、ぜったい、死ね
と言われる。
まだその意味はわからない。
ポリーナはデイブの持っていたボージョボー人形の女人形があるので
男人形を見つけれたいいのではないかと思った。
ペペは自らの身体を傷つけ、狂っていった。
あらすじ④ 日本人の日記
血のシミがあるその日記には太平洋戦争の頃にここに来たことが書いてあった。
部下の加藤がおかしくなり始めた。
加藤は「彼がここに埋まっている」と言って、狂い出した。
上官がそこをほじくり出すと、
ボージョボー人形(男人形)が取れた。
そして
もっと掘り進めると、
別の部屋があった。そここそゲヘナだ。
1670年に閉じ込められたスペイン人がいたので、
シャベルで叩いた。
そして、向かってきたので、ナイフで刺した。
刺したというより、刺されにきたという表現が正しいかもしれない。
スペイン人が死ぬと地震が起きた。
(日本人らは戦争が始まったと言っていた。)
それは扉が閉まり、次の呪いが始まる合図だったのだ。
ソロ ウノ ピエデ ビビア
スペイン語で1人だけ生きるとポリーナは訳した。
あらすじ⑤ 呪いの空間は時空間がぐちゃぐちゃだ
日本人の軍人たちは次々と正気を失い、上官は部下を殺すしかなかった。
償うために自害するが、傷は治り死ぬことができなかった。
上官は私の命ではたりないようだ。
地獄で1人で生きていくしかない。
と言った。
ゲヘナの空間は過去と現実がぐちゃぐちゃだ。
ポリーナ一行が来たことにより日本人の上官は自害できた。
だが、アランに忠告したミイラ老人は死んだはずなのに、
またアランに忠告しにきた。
あらすじ⑥ 呪いの言葉
ポリーナはゲヘナに駆け込む。
ゲヘナには呪いをかけられた先住民が胡坐をしていた。
呪いの言葉
ソロ ウノ プエデ ビビア
(1人だけ生きる)
トルメント パラ トドス
(皆に苦しみを)
テスティゴ ポル エタニダッド
(永遠の証人)
(永遠の苦しみ)
ぺぺが現れたので、ポリーナはボージョボー人形を渡す。
男女一対になれば呪いが解けて
ここから出られると思っていた。
しかし、アランが現れたことで、ぺぺは狂い、人形を破壊する。
シャベルで何回殴られても死ななかった。
一方、アランに刺されたタイラーは目を覚まし、
カメラを観てあることに気がついた。
アランはやっとのことでペペを殺す。
あらすじ⑦ 生き残る意味
ポリーナは日本人の銃でアランのお腹を撃った。
しかし、タイラーは「生き残るのはひとりだ。」
とポリーナに告げる。
ポリーナも何かに気づいたようだ。
タイラーは愛していると言い、
ポリーナのおでこを撃ち、即死させる。
アランはタイラーが生き残るものだと考え、おめでとうと言うが、
タイラーは生き残った方が負けだと答えて死んでいった。
70年後にまたここに来るとも言っていた。
タイラーが死んだ後、
ふと気づくとアランの傷が消えていた。
アランはとりあえず喜んだ。
しかし、
ポリーナとタイラーの死体を見て、我に返った。
そしてデイブが撮った画像を観た。
アランはミイラ爺さんの腕に自分と同じタトゥーを見た。
アランは半狂乱でビデオを壊す。
ミイラ爺さん目線の70年後が映る。
エンドロールの最後に
ポリーナの上司モーガンが救出に出発する映像が流れ、終了。
まとめ
ゲヘナは呪いの空間なので、
時系列は関係なかった。
1670年に最初に閉じ込められたスペイン人は
1944年、日本兵がゲヘナを開けるまで、274年間もお一人様で生きていたことになる。
それはさぞ厳しかっただろう。
2014年、ポリーナ一行が扉を開けたので日本人上官は70年間お一人様だった。
だが、アランはポリーナ一行(アラン含む)が来るまで70年間一人みたいだし、そこがよくわからないところではあった。
ぺぺが途中でゲヘナに時間は関係ないと言っていたから、そんなものなんだろうと思うしかない。
先住民の呪術師がかけた呪いは怖すぎる。
要所要所に驚かすシーンもあり、
歴史的事実も入りながら、楽しく鑑賞できた。
私なら、
★★★★星4つだな。
お読みいただきありがとうございました。