怪物/「かいぶつ、見っけ」徹底考察 ラストシーンは天国なのか?

秘密基地へ向かう道 映画鑑賞

是枝裕和監督の「怪物」を観た。

1度では理解できなかった。

ラストシーンは天国なのか。

1度目の感想

子どもの中の怪物はまだ息を潜めている。

自分の話した言葉が、どんな風に捉えられるのか意識せず、

その時思ったことをただ口にしている。

本作ではそんな子どもの言葉が気になった。

猫を殺したのは誰だったのか。

自然死だったかもしれない。

登場人物がみんな嘘をついている。

誰かをかばってなのか、

それとも

嘘をついていないと思って話しているのか

わからなかった。

登場人物

安藤サクラ:麦野早織:夫を亡くし、湊を育てるシングルマザー

夫のことを美化している。通常そうなるのかもしれない。

湊を育てる上で早織が自分自身に言い聞かせてきたことのような気がする。

湊が普通に結婚して家族ができるまでは頑張ると言い、それが湊を追い詰める。

黒川想矢:麦野 湊:小学5年生、早織の子ども、父親は母親とは別の女性と温泉旅行に行き、事故で死亡したことを知っている。心の優しい子。

柊木陽太:星川依里:小学5年生で湊のクラスメイト、鏡文字を書く、知能は高いような気がする。

中村獅童:星川清高:依里の父、なぜに依里を虐待するのかはっきりとはわからなかった。母親はいない、死別?離婚?昼間から飲酒している。仕事もうまくいかずストレスをぶつけていたのかもしれない。

保利が家庭訪問に訪れるといきなり出身大学を聞く。

息子のことを化け物と呼ぶ。豚の脳みそが入っているから人間に戻してやると保利に話す。

永山瑛太:保利先生:湊の担任:シングルマザーの育てられる、天然?校長室で早織との面談中にガムを口に入れる。彼女からは軽く見られていて、可哀想と言われる。赴任してきたばかり。この映画で1番損な役。

高畑充希:宏奈、保利の彼女だった。自分に身の危険を感じすぐに保利と別れる。

田中裕子:伏見校長:孫をひき殺した罪を夫に被せる?学校を愛している。

角田晃広:正田文昭:教頭

森岡 龍:神崎先生:湊の前担任(現在新一年生の担任)

野呂佳代:広橋理美:早織の友人、岳の母親

火災現場近くで岳が保利先生に会ったことから、保利先生はガールズバーにいたと間違った情報が流れた可能性あり。

のぐちみなこ:早織の夫と温泉旅行に行き、事故で死亡

飯田晴音:木田美夏:湊と星川のクラスメイト、保利先生を死んだ猫のところに連れて行き、麦野君が猫と遊んでいたと話す。

後日、麦野君が猫を殺したと言ったよね?と保利先生に証言するよう頼まれるが拒否。

木田さんは麦野君が猫と遊んでいたと言っただけで、殺したとは言っていないので、当然である。

湊は星川に死んだ猫のところに連れていってもらったので、遊んでいたのを見たというのは嘘だと思われる。

遊んでいたのは星川だったのかもしれない。何かを知っているかもしれない。

湊と星川の関係に気がついていると思う。

(小学5年生の女子はそういうことに敏感なお年頃で、確実に2人の関係を本人達よりわかっていたと思う。)

蒲田大翔(ひろと)・悠生・岳:湊と星川の男子クラスメイト、低能なイジメを繰り返す。

あらすじ① 早織視点/火事のあった晩

ある晩、早織は火事の現場をベランダから見ていた。

湊から「豚の脳を移植した人間は、人間?豚?」と聞かれる。

翌日、早織はパート先のクリーニング店で広橋理美と火事の話をする。

理美は火事になったビルのガールズバーに担任の保利先生がいたと言った。

早織が仕事から帰ると、洗面台に髪の毛が散らばっていた。

湊が髪を切ったのだ。

(様子が変だ)

火事から3日目は湊の死んだお父さんの誕生日だった。

早織は仏壇前で湊にお父さんに近況報告しなよっとすすめる。

近くに母親がいるのに、報告などできるはずもない。

4日目の朝、湊はなかなか起きない。

病気ではないらしい。

湊の水筒に泥や砂利が入っていた。

(湊は理科の実験だとごまかした。)

湊の様子はおかしかった。

その晩、湊は夕飯の時間になっても家に帰って来なかった。

早織があせって探すと、

使っていないトンネルで

「怪物だーれだ。」とひとりで叫んでいた。

湊は耳に怪我をしていた。

「僕はお父さんにはなれない」と言った。

早織は「湊が家庭を持つまでは頑張る」と言うのだった。

車に乗せて帰ろうとすると、

走行中にドアを開けて、飛び降りてしまった。

怪我はたいしたことはなく脳に異常もなかった。

明るくつとめる早織だったが、

湊は思い詰めていた。

早織は矢継ぎ早に質問する

蒲田くんに何か言われた?

学校で何かあった?

食べるのが遅いこと?

なんで髪短くしたの?

なんでスニーカーなくしちゃったの?

これどうした?うん?

(髪をあげて耳を触って)

湊は、

豚の脳なんだよね

湊の脳は豚の脳を入れ替えられてるんだよ

そういうところなんか変っていうかさ

化け物っていうかさ、、、

早織は

それ誰に言われたの

蒲田君?

心配そうにたずねる早織に

保利先生

と話すのだった。

あらすじ② 早織視点/早織小学校へ行く

早織は保利先生から何かされていると考えた。

体操着袋を廊下に捨てられたり、

授業の支度が遅れただけで給食を食べさせてもらえなかったり、

耳から血がでるくらい引っ張られたり、

先生痛いですってお願いしたら、

お前の脳は豚の脳なんだよ、

これ痛い目に遭わないとわかんないだろう、

校長に訴えるが、上の空の反応。

(映画の中では給食うんぬんの話しはないので、早織の作り話かもしれない。)

他の学校職員からの話で、

校長は幼い孫を事故で亡くしたので、、、、、、。

(それ以上突っ込めない。)

再度学校に訪問する。

保利先生は教頭から謝罪をするように説得され、納得しないまま、早織に謝罪。

誤ればいいみたいな感じで早織は激昂する。

殴ったというところの確認では

教員の手と麦野湊くんの鼻の双方の接触があったということが確認できた。

と学校は答えた。

保利は自分は仕方なかったと思っているから、

やれやれという感じにガムを口に入れる。

それを見逃さない早織と口論になる。

母子家庭にはありがち。

母親は過保護になりがち。

先生方はそろって頭を下げるだけだった。

その夕方、スーパーマーケットで校長を見かける。

売り場内を走る子どもの足をひっかけて、転ばせていた。

早織は偶然それを見た。

家でごま油を買い忘れたからとコンビニに向かう早織、

湊は消しゴムを拾おうとしていた。

知り合いに会ってしまい、帰宅が遅くなったことを詫びながら早織が戻ると

湊はまだ消しゴムを拾おうとしていた。

(早織が出かける前と同じ姿勢だった。)

湊の様子を心配した早織は、再度学校へ向かった。

先生方は本気で取り合おうとはしていなくて、

モンスターペアレンツをやり過ごそうとしているように見えた。

問い詰める早織に

保利先生は

「湊は星川をいじめている。」と言った。

それに対抗するように、

早織はあんたは駅前のキャバクラ行っているくせにと反撃した。

(早織、ここで完全なるモンスターペアレンツになる。)

家に帰り湊の部屋に行くと、

湊の部屋は自分で荒らしたせいでぐちゃぐちゃだった。

そういうこともあると穏やかに話す早織だったが、

湊の荷物からチャッカマンが出てきた。

あらすじ③ 早織視点 星川依里の家を訪問

早織は星川の自宅を訪ねた。

早織はお見舞いの手紙を書く星川の字が鏡文字になっていることを指摘してしまう。

星川の腕には火傷の痕があった。

ただ星川は学校で湊にいじめられていないと話した。

翌日、学校で星川は先生方の前で証言する。

保利先生がいつも湊に暴力をふるっていると言った。

早織は校長に詰め寄った。

孫が死んだことが悲しかったですか?それは今の私の気持ちと同じだ。

後日、緊急保護者会が行われた。

保利は

私は5年2組の麦野湊君に暴力を振るった。

顔を殴った、腕をねじったと証言してしまった。

翌日の新聞報道を見た後、早織は再度学校へ。

外からはトロンボーンの変な音が聞こえた。

台風の晩、

湊がお父さんからの伝言を早織に言う、

いつもありがとう。大好きだよ。

早織はお母さんだめだから、ちゃんとしてあげてなくて、湊がかわいそう。

湊は

お父さんは生まれ変わったかな

湊は何に生まれ変わるのかな

僕はかわいそうじゃない

と言った。

台風直撃の朝、保利先生が湊の家の前で叫んでいた。

湊は部屋にいなかった。

あらすじ③ 保利先生視点 保利先生の言い分

火事の夜、彼女にプロポーズしたが、彼女に怒られる。

誤植(出版物の文章の間違い)

(たまたま火事現場の近くにいたことでガールズバーにいたらしいと言われたのかもしれない。)

火事翌日、星川が転んだ後の現場にきた。

イジメには気がついていない。

校長はこの日から復帰した。

授業に出るために同僚と階段を上るが、

同僚女性教師にキャバクラはほどほどにと言われた。

(実際にはガールズバーに行ったことがなくてももう現実のようになっている。)

星川は小柄で可愛い顔をしているためなのか、同級生の男子にいじめられていた。

だけど保利先生はそれに気づいてはいなかった。

ある日、星川がクラスメイトの男子にいじめられている時、

湊はそれを止められない自分に嫌気がさして、暴れてしまった。

暴れる湊を止めようとした保利先生の肘が湊に当たってしまった。

保利先生はやってもいない暴力の謝罪を拒否したにもかかわらず、

学校側は「謝っとけ」と強制した。

本当かどうかは関係ないんだよ。

校長はそう言った。

保利は星川清高、依里の親を訪問する。

父親は依里をバケモノと言い、豚の脳が入っていると言った。

星川はトイレに閉じ込められていた。

早織が再度学校訪問した日、

保利は生徒木田美夏から

裏の猫の死骸を見せられた。

木田は麦野が猫で遊んでいるところを見たと言った。

後日星川は先生方の前で保利先生が湊に暴力をふるっていると証言する。

校長は保利に

あなたが学校を守るんだよと言った。

緊急保護者会の後、

マスコミがやってきて、彼女も去っていった。

保利は誹謗中傷を受けた。

保利は学校で見つけた麦野に詰め寄る。

俺、君に何かした?

何もしていないよね。

うなずく麦野。

麦野は保利から逃げる。

逃げる湊は転んだらしい。

保利に突き落とされた?と階下で声が聞こえた。

保利は片足だけ靴を履いたまま校舎の屋根にいた。

保利は校舎の屋根でトロンボーンの音を聞いた。

台風接近中、保利は引越しの準備をしていた。

星川の作文の行の頭部分を読むと、

むぎのみなと ほしかわより

と書いてあるのを発見した。

湊は星川と親しかったんだ、

僕は湊が星川をいじめていたと思っていたんだから、見当違いだった、

保利先生は自分の誤りに気がついた。

保利先生は湊に謝ろうと家に行った。

麦野は間違っていなかった。

何にもおかしくないんだ。

麦野は優しい男の子だっただけだった。

早織が出てきて、突っぱねるが湊がいないことで2人は湊を探しに出た。

小さい頃、目を覚ますといつも泣いてるんだよ。

好きな人がいなくなる夢をみていつも泣いている、優しい子なんだよ。

早織は保利に訴えた。

保利先生と早織は湊を探しに、またトンネルに向かった。

ふたりはトンネルに走った。

崩れている箇所もありあわてたが、電車はあった。

早織は生まれ変わるって何?と何度も自問自答した。

横転した電車を見つけたが真っ暗だった。

(ただよくよく見てみると2人の姿はなかったようだ。向かい側の窓は開いていた。)

あらすじ④ 湊の視点 伏見校長

拘置所にいる夫を訪ねる。

明日から学校に戻ると報告。

亡き孫の思い出を話した。

橋の上でチャッカマンを落とす星川と遭遇した。

星川はスキップしていて楽し気な様子。

消防車のサイレンがうるさく響いていた。

火事翌日、星川と湊は音楽教室にタンバリンを片付けに行く。

誰もいない教室で星川からラーメンのお菓子をもらう。

湊は学校にお菓子を持ってくる星川に驚いた。

そこで星川に髪の毛を触られる。

2人は友達なのだが、星川はイジメ対象だったため、

湊は人前で話しかけるなと言った。

その晩、湊は自分の髪を切るのだった。

あらすじ⑤ 湊視点 湊の気持ち

湊は大翔や悠生、岳にあおられ、星川の机にいたずらをする。

湊は男子の星川に対するいじめを良くは思っていなかった。

だが、それを止められない自分にいらだっていた。

星川はそういう男子に対して、言うべきことは言える子だった。

星川が女子と仲良くしているのを見て、

男子が星川をいじめた。

それを止められない自分にいらだち、湊はひとりで暴れてしまう。

そこへ保利先生が湊を止めにきて、腕が当たってしまい、鼻血が出た。

放課後、星川と湊はお互いに謝った。

湊は靴をはいていない星川に片方だけ貸してあげた。

2人は自転車でトンネルに遊びにいった。

星川はたくさんの花の名前を知っていた。

トンネルの奥には放置された電車があった。

後日、

死んだ猫の死体を焼く。

猫の上に枯れ葉をかぶせて、チャッカマンで火をつけた。

しかし、火事を心配した湊は水筒に水を汲み、火を消した。

星川君がガールズバーを燃やしたの?

ガールズバーにお父さんがいたから?

星川の答えは

お酒を飲むのは健康によくないんだよ。

だった。

翌日、星川は男子のイジメでトイレに閉じ込められた。

湊が偶然通りかかり、

それを保利先生も目撃し、助けられた。

湊は保利先生に相談するよう勧めたが拒否された。

(星川は大人のことは信用していないと思われる。)

湊は自分の父親のことを話す。

父親は母親とは別の女性と温泉に行っていて、事故死したのだ。

星川は父親から暴言を言われていて、自分は普通ではない「病気」だと思っていた。

逆さ文字を書いていることも同級生からそう思われていたのかもしれない。

(実際はいろんなことを知っていて、知能が高いと感じた。)

湊はトンネルの奥にある古びた電車で星川と遊ぶうちに

星川が大好きになっていった。

2人は生まれ変わる準備を始めた。

(ビッグクランチへの準備?)

ビッグクランチとは?

予測される宇宙の終焉の一形態である。

宇宙は137億年前にビッグバンによって始まり膨張を開始した。

が、いずれ自身の持つ重力によっていずれ膨張から収縮に転じ、宇宙にある全ての物質と時空は無次元の特異点に収束すると考えられる。

↑のことを星川はわかりやすく解説している。

収縮を出したがまた肛門の中に入っていくというような感じで湊に説明していた。

星川が転校するというと湊は動揺する。

電車内で星川と接近した時、湊の肉体の一部に変化が起きた。

星川は僕もそうなる時があると言った。

多分湊は初めてで、そういう自分に自分がついていけなかった。

星川にどう接していいのかわからなくなってきた。

逃げ帰った。

図工の時間、

星川にいたずらする男児に星川は相手にしない。

湊も好きなんだとからかわれ、

湊は星川と取っ組み合いになる。

保利は職員室には届けず穏便に済ませた。

その日、電車に来ない星川をひとりで待っていた。

日が暮れて星川からメッセージがきたようで、

星川を迎えにいくと、

探しにきた早織だった。

早織のだいぶ後ろに星川が見えて、去っていったのが見えた。

ぼくね、お父さんみたいにはなれない、

湊はつぶやいた。

車の中で星川から電話があったが、出られず、

湊は走っている車のドアを開けて飛び出た。

早織は車をぶつけた。

CT検査を受ける時、湊は不安そうだった。

多分、湊の脳も豚の脳に変わっているのではと不安になったのだ。

あらすじ⑥ 湊の視点 音楽教室で伏見校長と

学校のベランダで

ごめんなさい

保利先生は悪くない

僕は嘘をついた

と湊は言った。

校長は何も言わず。トロンボーンの吹き方を教えた。

僕はさ、

あんまりわからないんだけど、

好きな子がいるの。

校長は

そう。

湊は

人に言えないから嘘をついている。

幸せになれないってバレるから。

校長は

誰にも言えないことは

ふぅーって

ふぅーって

そんなんしょうもない

誰かにしか手に入らないものは幸せって言わない

誰でも手に入るものを幸せっていうの

ふたりは下手くそなホルンとトロンボーンを吹いた。

湊は少し笑った。

台風接近の日、星川の家にいく。

星川の父親は風呂場で星川を虐待したようだ。

星川は風呂の中で意識を失っていた。

それを発見した湊は星川を風呂から助けだす。

2人は秘密基地の電車に逃げた。

台風はひどくなっていった。

あらすじ⑦ 湊と星川は生まれ変わったのか?

台風翌日、ふたりは助け合って電車から脱出。

外はいい天気だ。

生まれ変わったのかな?

そういうのはないよ。

ふたりははしゃいでいつもの道を走るのだった。

閉鎖されていたはずの線路への道も進んでいった。

感想① 生まれ変わったのか

私は生まれ変わったと思う。

生まれ変わらないと湊の気持ちは宙ぶらりんになってしまう。

多くは描かれていないが、湊は星川が好きなんだ。

最初はそうでもなかったけれど、

星川が転校すると聞いた時に自分の気持ちがはっきりしたはずだ。

同性を好きになるのはおかしく思われると知っていたから、誰にも話せなかった。

感想② 怪物だーれだ?星川依里

星川はビルにチャッカマンで放火したんだろうか?

湊が「ガールズバーを燃やしたの?」と聞くと

星川は

「お酒は身体に悪いんだよ」と肯定とも言える言葉を発した。

現場近くで3人の同級生のうち誰かが星川を見たと言っていた。

校長が星川がチャッカマンを落とすのを拾ってやった。

星川の父親はそんな自分の子どもが怖かったのだろうか。

放火していたら、もちろん怖い子どもだ。

「怪物」だ。

とても可愛い顔立ちで小柄なのだが、自分の主張はしっかりしている。

小学5年生だと女子の方が精神的に成長しているので、そういうことからも女子と仲良くしてしまうのかもしれない、それが幼い男子には気に食わないのかもしれない。

小柄なので肉体的には勝てない。

感想③ 怪物だーれだ?校長、学校?

学校は

保利先生の人生を台無しにした。

事なかれ主義。

保利先生は最初から違うと言っているのに、謝っとけ

みたいに仕向けていた。

校長は

「本当かどうかは関係ないんだよ」

「あなたが学校を守るんだ」

と恐ろしい言葉を発していた。

保利先生は退職?移動?をさせられた。

感想④ 怪物だーれだ。シングルマザーの早織

一人息子の湊の様子が変わってしまうのが怖かった。

シングルだとかは関係ない。

子どもを思う母親の気持ちが前面に出ていた。

自分の知りたいことが真実だと思ってしまった。

それもありがちなことだと思う。

保利先生はガールズバーには行ったことすらなかったと思う。

湊は自分でもどうしようもない感情、

星川への想いを持て余していた。

それは早織にわかるはずもない。

結果、早織は保利先生を追い込んだ。

映像によれば、保利先生は普通に良い先生だった。

学校に訴える部分では

オーバーに伝えている部分もあったのではないかと思った。

感想⑤ 怪物だーれだ。星川清高

清高の本性がわからないまま、映画は終わる。

なぜに依里に向かって

お前の脳は豚の脳と言ったのか。

わからない。

清高自身、なぜ昼間から飲酒してフラフラしているのか、

はっきりしなかった。

(保利が家庭訪問した時と台風の日、飲酒してフラフラしていた。)

湊が訪ねてきた時に

おばあちゃんちのそばに好きな女の子がいると言わされている(多分)ことから

以前より同性愛のことで

父親から変だと言われていたのかもしれない。

この映画ではそこら辺は曖昧なまま終わるのだが、

小学校5,6年生やそこら辺の数年間、

同性に恋心を持つのはごく普通なことだと思う。

だけど、強靭な精神でない限り、

女子と仲良くしている男子というのはいじめられるものだ。

とても微妙なお年頃だからだ。

感想⑥ まとめ

ビル火災のあった夜を始点に一覧表を作ってみたが、

そこら辺は曖昧にするように作成しているのか時系列がはっきりしなかった。

ただ何でもないところからも人間は抹殺されるのが良くわかってしまった。

実際の小学校の事件で

担任の男性教師が女児にいたずらをしたと逮捕され、有罪になった。

女児3人から証言があり有罪となったらしいが、その女児3人以外の目撃情報はなく、

3人だけの証言で男性教師は有罪になったらしい。

選ばれた人間は簡単に犯罪者になる。

保利先生は湊がひとりで暴れているのを止めようとしただけで、鼻血が出たのは仕方がないことだった。

湊は保利先生に対して、星川に保利先生に相談してみればというくらいの信頼はあった。

だけど星川が保利先生は湊に暴力を振るっていると言っても訂正はしなかった。

湊は保利先生に申し訳ないと思っていても自分ではどうすることもできなかった。

保利先生がやばいことになっていることがわかっていながらもだ。

保利先生は鏡文字の作文を見つけ、

本当は星川と湊は仲良しだということに気がついた。

ただ好意以上の湊の気持ちには気づいていないと思う。

伏線回収したいので、怪物を探してみたが、わからなかった。

全員怪物とも言えるんじゃないかな。

そういう風にしちゃっているこの現在が怪物なのかもしれないな。

お読みいただきありがとうございました。

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