あらすじ
連続殺人犯が
冤罪をはらしてくれと依頼することから始まる
めっちゃ面白い映画。
感想① 榛村大和(阿部サダヲ)
人の心を操るサイコキラー。
わからないことは原作を読んだ方のサイトを読めば、わかります。
結末がわかりにくく、映画だと観た人の想像にゆだねられています。
拉致した子どもを逃がしてしまったので、
時間の問題で逮捕されちゃうと思った榛村は
それまでに出来ることをしました。
ここも疑問が残ります。
それまで完璧に死体を始末していた榛村がなぜに被害者を逃がしてしまったのか?
榛村が裁判で答えるシーンがあります。
今度やる時は捕まらない自信があります。
ということは
わざと捕まった。
か
もうそういう自分も面倒になったのか
だと思いました。
そして、それまでにやらないとならないことは
以前、殺そうと思ったけど、そこまで至らなかった女性を殺すことです。
女性は23歳、いつもの被害者とは異なる年齢でした。
それから、篠村が高校生の時、遊んであげて、支配下においた子どもを呼び出し、
罪の意識を植えさせることでした。
映画の内容は
関係者すべてが榛村の手下になると考えれば、納得もできます。
榛村大和(はいむらやまと)は24人の殺人容疑で逮捕されました。
9件で立件・起訴、死刑判決が出ています。
榛村はパン屋さんで、地元住民から慕われていました。
今でも、榛村が殺人したと信じられない人もいます。
感想② 筧 雅也(岡田健史、現在は改名)
雅也は中学生までは成績優秀でした。
大学受験に失敗し、東京のFランクに通っています。
ありがちなことですが、もっと自分は出来たはずと勘違いしていて、
同級生とは馴染めず、友人がいません。
共感する人は多いと思います。
東大目指してたのに、早稲田ならまだしも学習院だともう絶望するお年頃だからね。
教育者であった祖母が亡くなったので、
お葬式の為、地元に戻りました。
雅也宛てに榛村から手紙が届いていました。
中学時代、雅也は塾の前、パン屋さんに通っていました。
そこで、いつも榛村から褒められていました。
榛村は雅也が父親から厳しくされていたことも承知していて、
良き理解者でもありました。
榛村の手紙には、拘置所に面会に来て欲しいというものでした。
榛村から9件目の根津かおるの殺人は冤罪だから調べて欲しいと言われます。
担当の弁護士に言えば、資料を見せてくれるとも言っていました。
なぜに雅也がそんなことを頼まれたのか、そう思いました。
弁護士に頼むのが普通。
感想③ 佐村弁護士
佐村弁護士に会うと、
弁護士事務所のアルバイトという身分にしておくからと
絶対に見せるはずのない資料を雅也に見せます。
死刑判決が出ている人の資料、見せるはずがありません。
おかしい。
雅也はそれをスマホで撮り、
家で刑事ばりの捜査を始めるのでした。
雅也は弁護士事務所の名刺を作成し、関係者に聞き込みを始めます。
これは有り得ない、嘘だ、現実的ではないと思うものの、
物語は進みます。
佐村弁護士は
勝手に聞き込みとかしていると代表者の僕に迷惑がかかるのだから、やめてくれと言うものの、
あまり怒っていません。
何かが変です。
素人雅也に9件目の殺人は今までと手口が違うから、他に犯人がいるかもしれないと
詰め寄られても、
榛村が中学時代に起こした事件を知っているか?
だからそういうことだ
みたいな感じです。
榛村のところに面会するともうそんなところまで調べられたの!すごい!
とても褒めてもらえました。
「雅也君だから出来たことだ。」
雅也はいきいきとしてきました。
佐村弁護士もまた榛村大和に洗脳され、
僕のことを調べたい人が来たら、資料を見せてやってくれとかなんとか言われていたのだと思います。
現実的ではないと思いますが、そうだと思います。
感想③ 筧 衿子(中山美穂)
雅也の母親、
お葬式のビールの追加も自分では決められない優柔不断な性格?頭が悪そうな感じ。
榛村大和と同じ養母に引き取られています。
実母に虐待され、発見された時は胃の中に土が入っていました。
衿子は虐待されたかどうかもわからないくらい、精神的に参っていたように思えました。
妊娠をきっかけに養母から追い出されてしまったようです。
(養母の榛村織子は男女関係にはうるさかったらしいです。)
誰にも打ち解けられませんでしたが、
榛村だけには心を開いたそうです。
映画では妻子のある男性と関係し、妊娠。
生理が不純で気がつくのが遅くなり、出産したが、死産でした。
どうしたらいいか衿ちゃんが決めなと榛村に言われたが
河原で赤ちゃんを焼いて始末しました。
このことが後ろめたく、雅也に誤解を受けます。
原作では、
妻子のある男性と不倫、妊娠、出産後
赤ちゃんの首を絞めて殺害、そして河原で焼いたらしいです。
その後、また妊娠し、追い出されたらしいです。
それを養母にチクったのは大和でした。
衿子はそれを知りません。
感想④ 金山一輝(岩田剛典)カッコよさを全開で隠し、別人。
榛村が17歳の頃、金山兄弟と知り合いになりました。
一輝10歳と弟8歳でした。
一輝は顔に大きなあざがあり、それを隠すため、髪を長くしていました。
父親から虐待を受けていたようです。
榛村は支配下においた後、
痛い遊びと称して、
兄弟2人にどちらかが切り付けることをさせていたようです。
カッターと彫刻刀で。
雅也が初めて拘置所に面会に訪れた時、そこにいました。
もし、金山が面会をしていたら、違う展開になっていたのかもしれません。
榛村は被害者に逃げられてしまい、間もなく逮捕されるだろうと考え、金山を呼びだします。
そして、痛い遊びをしようと誘い、
金山が一緒に遊んでくれないなら、相手を選んでよと
通りかかった女性を選ぶように仕向けました。
子どもらにお互いを切り付けさせるシーン、とても怖い。
無理、できません。
感想⑤ 根津かおる 23歳、9件目の被害者
秩序的殺人犯、つまり同じような年齢の男子や女子を誘拐拉致し、
同じような流れで拷問し、なぶり殺していく殺人犯。
榛村は根津かおるは年齢や殺し方がそれまでのと違うので
冤罪だと主張。
雅也同様、映画を観ていると、そうかもしれないなと思ってきてしまう。
最後の方で、
彼女は狙っていた獲物のひとりであったことがわかります。
榛村のやり方としては、同時期に何人もの獲物と信頼関係を築いていたのだと思います。
感想⑥ 榛村織子 榛村大和の養母
虐待を受けた子どもを引き取って、お世話をしています。
大和はその中でも1番のお気に入りでした。
感想⑦ 新井実葉子 榛村大和の実母
映画では名前だけしか出てきません。
原作によると知的障害があったようです。
大和の父親は不明です。
大和に対してはネグレクト、つまり子育てはしていませんでした。
ほったらかし。
大和は14歳で小学生女子を暴行し少年院に入所、
出所後半年で小学生男児を監禁し、指を折り爪をはがす行為をしたそうです。
母親は薬物の過剰摂取により死亡。
なぜかこの死亡に大和が関わっているのではないかと思いました。
その後、養母榛村織子に引き取られます。
感想⑧ 滝内(音尾琢真)
榛村大和の昔を知る人物。
筧衿子、雅也の母親のことも知っていました。
榛村大和が具体的にどんな人物なのか教えてくれるキーマンです。
他の人が見落としてしまうことでも拾って褒めてくれる、
そういうのって、とても嬉しいことです。
榛村大和は人たらしでした。
感想⑨ 加納灯里(宮﨑優)
雅也の中学の同級生です。
ということは雅也の全盛期(成績優秀な頃)を知っています。
同じ大学でした。
小学校中学校と目立たない地味な女子でしたし、どうやらハブられていたようです。
雅也だけが話かけてくれたと言っていました。
現在はビジュアル的にも可愛くなっています。
雅也を気にかけ、付き合うことになります。
感想⑩ まとめ
雅也が榛村大和の洗脳から解けたのかな。
それで、加納灯里と仲良くしていければなと思ったら
灯里のバッグから
榛村大和の殺人事件の資料が落ちてしまいました。
それはまさしく雅也が写した資料そのものでした。
そこで、
榛村大和が雅也だけでなく他の人にも冤罪をはらしてくれと依頼していたのを知りました。
原作では
榛村大和がもう何人かわからないくらい手紙を出しているのを知りました。
たくさん出せば、何人か引っかかる。
そんな気持ちで榛村大和は会いに来て欲しいと
かつての選んでおいた少年少女に手紙を出していたのです。
それはきっとその人ごとに依頼を変えた手紙であると
私は思います。
その人ごとに、心の通い合った内容は違うと思うからです。
感想⑪ まとめ②
最初のシーンでは桜の花びらを撒いていると思っていました。
でもそれは爪だと
後からわかりました。
殺人者の気持ちは到底理解することができません。
海外映画だと
主人公が外人ですので、それなりに楽しめるのですが、
今回は日本での出来事で、エンターテイメントとしては楽しめませんでした。
お読みいただきありがとうございました。
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