キアヌ・リーヴスが真実を追求する弁護士ラムゼイを熱演している。
法廷の彼も映える。
法律家を目指す17歳の少年マイクが
父親を殺害。
父親は莫大な資産を持つ大物弁護士だった。
状況証拠は揃っていたが、
マイクは黙秘していた。
果たしてマイクが父親を殺したのか
理由は何なのか。
最後は考えつかない結末で面白い映画だった。
マイクが
早く僕がこうすべきだった
とか言っちゃうから
誰かをかばっているのではないかとも考えられた。
少年の母親は放っておけないちょっとメンヘラ気質の方で、
私にはそう魅力的には見えなくて、
腑に落ちない終わり方となった。
あらすじ① 黙秘するマイク
マイクは父親殺害の現行犯で逮捕される。
法律家を目指す彼は頭も良かった。
だけど黙秘を続けて、法廷では下を向いて何か絵を描いている。
ラムゼイは母親に弁護士を解任させられそうになる。
息子が有罪になりそうだからだ。
証人尋問ではマイクに不利な状況が続く。
マイクは殺害現場にいたし、凶器に指紋が残っている。
ラムゼイは父親が母親にDVをしていたのではないかと
陪審員に訴える。
マイクはまだ黙秘を続けていた。
マイクは進学したかった大学を父親に許可されなかった。
自家用飛行機でUCLA,スタンフォード大学を見学、
リード大を見学の予定だったが、父親に諭され見学すらしなかった。できなかった。
マイクはリード大に行きたかった。
あらすじ② 嘘を見破る女性弁護士ジャネル登場
ジャネルは証人らの嘘を見破っていく。
(マイク自身が検察側の証人として話したことは衝撃的だった。)
チャーター機の客室乗務員アンジェラ・モーリーは機内で
変わったことはなかったし、勤務に真面目でその場を離れることはなかったと話していた。
しかし、彼女の回想シーンで嘘だとわかる。
彼女は副操縦士と付き合っていて、彼と話すためにしばらく客室にいなかったのだ。
そして、ブーンが女性らをチャーター機に乗せたことがあるにもかかわらず、
乗員記録にはブーンの指示で記録しなかったと思われる。
お抱え運転手もまた女性を乗せたことがあるにもかかわらず、乗せたということは彼の記憶の中だけにとどめていた。
警察の鑑識はラムゼイの髪の毛が父親に付着していたにもかかわらず、
それをスルーしていた。
隣人のウエスティンはガーデンパーティで
父親が母親をみんなの前で卑下していたので、それをかばったと証言するが、
かばったのはラムゼイだった。
その隣人の息子でマイクの幼馴染アレックスは母親が父親に虐待されていたと証言した。
証言する人間は
自分の立場を最優先し、証言を考えていたと思った。
頭の中の回想記録が真実なのだ。
そして息子のマイクが話したことは衝撃的だった。
父親から長年性的虐待を受けていたと証言した。
あらすじ③ 無罪放免
マイクは無罪となった。
しかし、マイクは腕時計の絵を見せ、ラムゼイに喰ってかかる。
父親を殺したのはラムゼイだった。
ラムゼイは母親と仲良しだったのだ。
ラムゼイは母親のロレッタの精神が崩壊すると心配し、
父親を殺し、ロレッタにナイフに指紋をつけろっと言ったのだ。
そこへ、マイクがやってきた。
ラムゼイは隠れた。
マイクは母親が殺害したと思い、
ナイフを握り指紋をつけた。
彼は頭の良い青年だから、どうすれば無罪になるかわかっていたのだろう。
(性的暴行を受けたと陪審員に訴えれば無罪になるということ)
マイクが母親に
本当に殴られていたのか?と問うシーンがあった。
(母親は自分で自分に石をぶつけてアザを作っていたシーンもあった。)
マイクはラムゼイの時計が落ちていたのを見たのだ。
感想
父親はラムゼイが殺したのだ。
それをロレッタがしたことにしようとした。
夫から暴行を受けていた証拠を捏造し、ベランダで暴行を受けている叫びをあげていた。
ただロレッタがノロノロしていたら、
息子のマイクがきてしまい、
マイクも焦って自分のしたことにしようと咄嗟にナイフを握ったのだろうか。
父親から性的虐待を受けていたと言えば、無罪になるのを知っていたから。
黙秘を続けていたのは
落ちていた腕時計や
母親が本当に暴行を受けていたかどうかわからなかったからだ。
考える時間が必要だった。
この物語ではみんなが嘘をついていた。
1番の嘘つきは弁護士のラムゼイだったのだ。
1番得をしたのは母親のロレッタだと思う。
弱々しいイメージだったが、これからは多くの遺産を受け取り、ラムゼイのことは捨てて
人生をやり直すと思う。
マイクもまた多くの遺産で行きたい大学に行き、人生をやり直すのだろう。
でもマイクは父親を殺害していた事実がある。
(本当は殺してないけど)
多分日本だと法曹界(裁判官・検事・弁護士)には入れないんじゃないかな。
無罪になっても殺害は事実だから。
マイクのことが心配だ。
お読みいただきありがとうございました。