知的障害者・グループホーム入居奮闘記

生活・暮らし・家族

入居まで約2年半かかりました。

4月にグループホーム入居が決まりました。

いろいろな方に助けていただき、やっと入居することが出来ましたので、ご報告したいと思います。

グループホーム(共同生活援助)とは

就労し、または日中活動系障害福祉サービスを利用している障害のある方が、主に夜間において世話人等による相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他日常生活上の援助を適切かつ効果的に行いながら、共同生活をするところです。

簡単に言うと、昼間何らかの形で活動している障害者さんたちが世話人がいるところでいろいろ教えていただきながら共同生活することです。

身体障害者しか受け入れないグループホームと精神障害者向けグループホーム、両方ある方も受け入れるグループホームと受け入れる法人によって様々です。

きっかけは両親がボケたからです。

同居している母親が死んだら、主人の兄をグループホームに入れてくれと結婚当初から言われていました。

嫁の私に迷惑がかからないようにと配慮をしてくださる気持ちがありがたかったです。

しかしだんだんとウトメの老化現象が激しくなってきました。

まず、突然兄が退職したことです。主人と私になんの相談もなく兄はいきなり退職しました。ウトがそうしました。

勝手にやめさせたと言っていただけで、なんの手続きもしていませんでした。

結局、私が会社に連絡して退職届等の事務処理をしました。その後、社会保険から国民健康保険に保険証を変更したり厚生年金から国民年金にする手続きをすべてやりました。

兄が国民健康保険に加入する際、ウトメはすでに後期高齢者保健証でした。

同一世帯ですと、行政手続きを代理でやることができます。しかし兄一人の保険証(月々の保険料を兄に支払ってもらう)には、世帯分離しなくてはならないと区役所で言われます。

1階の窓口で住民票から抜いて、国民健康保険の手続きをしようと2階に行くと同一世帯でないと手続きできないと言われます。

区役所へ行く前にさんざん電話でも問い合わせている私としては納得がいきません。

結果、新しい保険証を受け取ることはできませんでしたが、ご本人あてに郵送するということで落ち着きました。

以降兄の世話を必然的にみることになってしまいます。

就労支援Bで工賃をいただける作業所に通います。

退職後、障害福祉サービス・就労支援Bで工賃をいただける作業所(支援センター)に通います。支援センターは法人になっていて行政から援助を受けてなりたっています。

面談があったとき、将来的にはグループホームへの入居を考えていますとお話すると

グループホームは空きがほとんどないので、ご両親を介護ホームに入れることを考えた方がいいですと言われます。

お先真っ暗

その時まで、グループホームには希望すれば入れるとばかり思っていました。

家に帰ってから主人に話すとまだ先の話とばかりに興味がありません。

同居ウトメの状況をまったくわかっていません。

グループホームを検索して調べまくります。

グループホームはあるにはありますが、場所が遠いです。

健康福祉部 障害福祉課 障害者施策推進係というところが行政の窓口でとりあえずメールで要件を伝えます。

困ったときは、市民の味方に頼ります。

そうすると担当者がお話を聞いてくださることになりました。

予約をして行政窓口を訪れます。

こちらが恐縮してしまうほどのいい人、女性お二人が話を聞いてくださいました。

結果、現在同じ区内では空きはありません。

男性用のグループホームは少ないです。

同じ作業所(支援センター)の仲間の中には隣の区から通っていらっしゃる方もおられます。

行政からはここに空きがあるとはお教えできませんし、わかりません。ご自分たちでグループホームに入りたい方が、ひとつひとつグループホームを持っている法人に連絡をして空きを調べることになります。行政の方では法人側から、空きがあるといってくるところはご紹介できます。

とりあえず、行政側に空きがあると連絡してきたところを調べてみました。

現在の住まいからは遠いです。

でもとりあえず連絡してみました。

わからないことだらけで勉強を始めることになります。

グループホームをお持ちの法人に電話すると障害支援区分は?なんとか手帳は持っているかと聞かれるが全然答えることができません。仕方がないので調べることにしました。

障害支援区分:区分1 でした。

福祉サービスを受けるには、行政に申し込み、調査員が様々な聞き取り調査をし、調査結果をもとに審査を受けます。

審査の結果は7段階で判定され、

非該当:支援を受けるに該当しない

区分1~区分6 数字の小さいほうが症状の軽い方で障害の程度によって決まります。

障害の程度というのは、

日常生活でどれぐらいのことができるのかを評価します。

身体の不自由がないか

ひとりでお食事したり排せつが可能か、電話ができるか、お金の管理ができるか、意思疎通がはかれるか、

できるときとできないときがあると、できないと判断されるそうです。

グループホーム入居の決め手となった大事な面談ではみっちり1時間、ありとあらゆることを質問されました。

普通であったら、成長の過程で身についていくことが、事細かに質問されることに驚きました。

ご飯はひとりで食べられますか?というような質問です。

なんとか手帳の存在:愛の手帳を持っていました。

いろいろ種類があり、療育手帳とか発行する行政で違うみたいです。

メールとFAXで法人に問い合わせます。

行政から紹介された法人にメールとFAXで問い合わせを始めます。

新しく開業するグループホームから、区分1では入居対象者にならないのでと断られます。

傷害の程度が軽いから良いのかと思っていたのに、いきなり断られて、不安になります。

区分1の障害者は入居できるところが少ないのかもしれないと考え、行政に問い合わせると、

調査のときは区分1という判定が出ましたが、現在はご家族(ウトメ)のサポートを受けられない状態なので、また変わってくると思います。グループホームを探している中でどうしてもここが良いということであれば、そして区分2が必要であれば、そのときに考え直すこともできます。

ってよくわかりませんでしたが、ようはそのグループホームを希望すれば、区分変えてくれるのかしらみたいに受け取りました。

他の二つは現在の住まいから遠い東京の端っこに位置します。とりあえず見学の申し込みの段取りをしていると主人が難色を表します。

では自分で探して欲しいというと、なんとか隣の区に一つ見つけて、そこを見学することにします。

グループホームを見学します。

兄を連れて見学に行きました。最寄り駅から一度乗り換えて違う線に乗ります。駅からは徒歩で15分くらいです。

私自身も見学は初めてでしたが、シェアハウスみたいでした。

基本、区分1の方が対象で、朝ご飯と夕ご飯はお世話してくださるけど、昼は自由に食べてくださいと言われます。

今入居している方との相性もありますし、お試し入居可能ですので、どうぞと言われ帰ってきます。

兄はお試しお泊りをやる気まんまんです。

そこの法人は支援センターも持っていますので、そちらもお世話してくださると考えていましたが、現在通っているところでも大丈夫ですし、こちらのセンターに行きたいということであれば話しておきますと言われます。

ここでまた壁にあたります。

イメージとしては同じグループホームの入居者と同じ支援センターに仲良く通い、楽しく過ごすことを考えていましたが、人それぞれで自分たちで選べるみたいです。

兄がこのグループホームからひとりで駅から電車を乗り継ぎセンターまで通う・それを仕込むことを考えるとめまいがしそうですし、自分働いているのにそこまでやる元気がありません。

また行政に電話します。

見学の結果、本人は乗り気だけれど、慣れるまでの駅からセンターまでの道のりを覚えさすことが出来るかどうか不安です。と感想を述べると

送迎の支援というのもありますが、早朝からその支援をやってくださる方がいらっしゃるかどうか見つかるかどうかわかりません。

一概には言えませんが都会にあるグループホームより郊外にあるグループホームの方が面倒見がいいと思います。

郊外で便が悪いということもあって、グループホームからセンターや工場まで送迎をしてくれたりもします。

兄にはこちらの方がいいような気がします。

しかし主人はあくまでも自宅からなるべく近くを譲りません。

お試しお泊りを利用するにも認定され許可が出ないといけません。

城東地区のグループホームに連絡をし、メール・電話などで相談しますと、来年度新しいグループホームを作る計画がありますし工場を持っているので、そこで就労も可能だし、センターもあります。しかし主人が場所を気にいらないので、前にすすめません。

年内はもう活動しないことにして、一度すべてを保留にします。

近くにグループホームが出来ました。

年が明けてもなかなかやる気が出なかったのですが、ほぼ同時に行政とセンターからお知らせをいただきます。

新しくグループホームが出来、入居者を募集しているという内容です。

やったああああ

まずは説明会です。

大勢の方が集まって難関だなということを感じます。5人しか入居できません。

申し込み用紙は子どもの受験で培ってきた私の出番です。コピーして下書きをしてから清書します。

特に希望理由は箇条書きで書いてから、別紙に詳しく丁寧に書きます。

面接日が決まります。

主人が行くとばかり思っていたら、私がいくことになります。

時間もなく仕方がないので、面談の準備を始めます。

またもや子どもの受験でやってきたことが、役立ち、予想される質問集を作製し、練習させます。

しかし子どもと違って、練習しても上手くならないし、口ごもってしまいます。

なので、通っているセンターの方にアドバイスいただきます。

答えにつまってしまったときは、助言しても良いし、代わりに答えても大丈夫とのこと。

前日も段取りを言い聞かせます。

面談当日です。

あいにくの雨でしたが、気合が入りまくり、30分も早く到着してしまいます。

みっちり1時間いろいろと聞かれます。自信はあったのですが、想定外の質問もありあわてることもありました。

私の兄弟ではないのですから、当たり前です。

でも帰り、兄自身手ごたえを感じて、うまくいったと喜んでいます。

入居決定!しました。

電話がかかってくると思っていたら、封書での入居決定のお知らせでした。

兄が企業を退職してから、約2年半。

その間、自分の父親が死んだり、やる気がなくなったりもありましたが、諦めずに探しているということを周囲に言っていてよかったと思います。

兄の日頃の世話もかなり負担になっておりました。通院やセンターの連絡事項等も全部やっていたからです。

今後の行政手続き等は主人にバトンタッチしました。

入居してからも問題があるし、もしかすると嫌で家に戻ってくる可能性もあります。

でもこの入居が決まったので、お世話を主人にやってもらうことにし、私はサポートだけです。

肩の荷がおりるってこういうことでした。

あとがき

困っている人が優先されると思います。

なので、行政や法人との面談の折には、困っているアピールをかかさず入れました。

そして、あちら側がものすごく良い人ばかりなので、こちらも良い人全開で頑張りました。

困っていることを押し付けず、具体的には本人の気持ちになってこうしてあげたいと思っています。こういうことがあり、本人は現在とてもかわいそうな立場にいます。とお話しました。困っているのは本当は私かもしれませんが、本人が希望していますとお話しました。

実際、兄が私になついていたので、そこは面談で有利に働いていたと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました