パラレルワールドラブストーリー東野圭吾原作/玉森裕太・吉岡里帆・染谷将太

山手線と京浜東北線 映画鑑賞

人を好きになるということは、理屈ではない何かが働いてしまうと思います。

原作は傑作ですが、映画は玉森裕太さんの演技が良かったです。

特に表情で心情を現しているところに胸が打たれました。

脚本的にはここは仕方ないのかなと思った部分もありました。

山手線と京浜東北線のくだりは大好きな部分で、実際に経験していた路線でした。

一瞬でもない少しの時間、山手線と京浜東北線が並んで走っている時間がとても愛おしいです。

原作者の東野圭吾さんもそれに気がついて小説にしたのではないかと勝手に想像しています。

彼は天才です。

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あらすじと感想

パラレルワールドではなく、脳の記憶領域を変えるということがポイントになっています。

玉森裕太は敦賀崇史役で研究者。

吉岡里帆は津野麻由子役で研究者、崇史の親友の恋人で後輩。

染谷将太は三輪智彦役で脳の記憶メカニズム班所属の研究者、崇史の親友で麻由子の恋人。

これを土台にして、映画を観るとわかりやすいと思います。

映画では

崇史と麻由子が恋人同士の世界と

智彦と麻由子が恋人同士の世界を行ったり来たりします。

あらすじ②

崇史は

学生時代の通学途中、ひとりの女性を好きになりました。

彼女は

山手線と京浜東北線が並行して走る時片方の電車に乗っていました。

いつもドアの前に立っています。

通学最後の日、勇気を出して彼女が乗っていた電車に乗り、彼女を探しますが、

彼女もまた崇史がいつも乗っていた電車に乗ったようで、会うことが出来ませんでした。

ここで、視聴者の私達はふたりはお互いが好きになっていたと認識します。

あらすじ③

親友の智彦とお互いの彼女を連れて食事に出かけることになりました。

智彦の彼女は電車の女性でした。

智彦繋がりで麻由子と会う機会も多くなり、崇史は彼女への想いが抑えきれなくなりました。

ついには彼女のマンションを訪れ、無理やり関係を持ってしまいました。

彼女ももともと好きだったこともあり、割とすんなり受け入れてしまいます。

ここの感想は二手に分かれると思います。

私は「有り得ない」と怒る派です。

いくら好きだからといって、親友の彼女の家に押しかけ、関係しちゃいます?

彼女もいくら好きだったとはいえ、彼氏を簡単に裏切れます?

諦めきれないのが好きっていう感情だから仕方がないのです。

あらすじ④

智彦はそんな二人に気づいてしまいます。

崇史に頼み、記憶を改ざんしてもらうことにしました。

「彼女を大事にしてやってくれ」と智彦と麻由子の写真が入ったロケットを崇史に託します。

智彦の用意したプログラムは記憶改ざんではなく

スリープ状態にしてしまうものでした。

そこでパニックに陥った崇史は教授を呼びます。

教授は困ってしまい、

崇史の記憶をも改ざんをし、見張りとして麻由子と同棲させました。

智彦はアメリカの会社へ行ったこととし、崇史は麻由子と付き合っていたということにしました。

あらすじ⑤

崇史は記憶を改ざんされ、麻由子と楽しく同棲生活を始めます。

しかし、完璧には記憶は改ざんされてはおらず、

崇史は徐々に本当の記憶を取り戻し、ついにはすべてを思い出してしまうのです。

あらすじ⑥

智彦が渡したロケットの中に、プログラムの秘密が入っていました。

崇史・麻由子・智彦、

彼らはそれぞれの記憶を改ざんし、新しい生活を始めます。

そして、崇史と麻由子はスクランブル交差点ですれ違い、また恋に落ちるのでした。

ここで新たな恋の始まりを予感させるシーンで終わります。

感想とツッコミどころ

記憶を改ざんされるのは

最初に実験台にされたラボの男性と

崇史・智彦・麻由子だけ。

回りの人はそのままの状態みたいでした。

他人のことはあまり詮索しないし、立ち入らないという現代感覚?とでも思わないと

映画が崩れます。

脳は人間の未知の部分であり、複雑でまだまだ解明されていないことが多いです。

それだからこそ、面白いのだと思います。

回りの無関心さより、

出会うべきふたりは、引き離されてもまた出会うのだなと思い知った映画でした。

素敵なラヴストーリーでした。

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