銀座メゾンエルメス10Fに小さな映画館Le Studioがあります。
そこで、Taste of Cherry/桜桃の味 を観てきました。
桜桃ってさくらんぼ🍒のことでした。
監督
イランの巨匠・アッバス・キアロスタミ監督作品です。
2016年7月死去。
第50回カンヌ国際映画祭 パルム・ドールを受賞しています。
同年に「うなぎ」今村昌平監督作品も受賞しています。
あらすじ
中年男性バディはテヘラン郊外を車で徘徊し、自分の手伝いをしてくれる人を探しています。
貧民街ではたくさんの男が車に群がり、仕事をくれと言いますが、スルーします。
誰でもいいわけではないみたいです。
工事現場の公衆電話で、男が借金をしているみたいなので、誘ってみると断られてしまいます。
仕事の内容を言わず、胡散臭く感じられます。
プラスティックのゴミを集めて売っている人も誘ってみましたが、同じく断られます。
仕事の内容は
大きな木のそばに穴があるので、それを確認してくれということと、
自分は睡眠薬を飲んでそこに横になるので、
翌朝、声をかけて返事がなければ、土をかけてくれというものでした。
クルド人兵士の若者は車を降りて逃げ出しました。
アフガニスタンの神学生も依頼を拒否します。
最後の老人は子どもの治療費のために依頼を引き受けるも、
なんとか自殺を回避しようといろんな話をします。
老人は桑の実を食べたら美味しかったこと、空が綺麗だったらそれをまた見たいと思うことなど
いろいろ語ってくれました。
バディは老人が話してくれたことに何かを感じたらしく、
多分穴には入らなかったというお話です。
翌朝、兵士らが訓練し、周囲で休憩するのですが、
何も起こりませんでした。
バディが穴にいたら、大騒ぎになっていたと思います。
↓は桑の実です。
ネタバレ
私は勘違いしていました。
最後のシーン
訓練していた兵士達ではなく
映画の撮影をして走っていた兵士役の人達でした。
気がつきませんでしたが、
バディ役の俳優さんが監督といるシーンもあるそうです。
だからこの物語は現実ではないということ、そういうだましのある作品でした。
でも、そのシーン、いらない気もします。
私の想像のラストの方が普通に感動します。
自殺をしようとする人は思い詰めていて周囲が見えなくなっています。
自殺する理由は人それぞれでしょう。
美しい景色や美味しい果物にもう一度気がつけば、
生きる理由が見つかるのかなと思いました。
桑の実って何だろうと思いましたが、ラズベリーとかああいう系でした。
確かに美味しい。
お読みいただきありがとうございました。
この後、銀座お一人様ランチはハンバーグです。
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