自分勝手な感想を綴っています。
主人公カナは自分に正直な女の子だ。
彼氏が2人いると気持ちも安定する。
カナが魅力的に見えるのは河合優実が演じてるからだ。
少しでもバランスが崩れると
頭のちょっとおかしい女の子になるのだが、河合優実が見事に演じていた。
友達にはしたくないタイプなんだが、
男子には魅力的に見えるのではないだろうか。
主な登場人物
カナ:本作の主人公:河合優実
ホンダ:優しい同棲相手:寛一郎
ハヤシ:新しい刺激的な同棲相手:金子大地
イチカ:友人が自殺してしまったとカナに話す:新谷ゆづみ
同じマンションの女性:唐田エリカ
脚本・監督:山中瑶子
あらすじ イチカとハヤシ
雑踏の中、
カナは歩きながら日焼け止めを塗り、友人のイチカに会いに喫茶店に到着した。
(歩きながらの日焼け止めで周りの目は気にしないタイプと推測。)
イチカはチアキが死んだと教えてくれた。
カナは
MACの充電ケーブルを使い自殺したチアキのことを興味なさげに聞いている。
喫茶店は騒がしくカナは話に集中できない。
(できないのかしないのかわからない。)
(イチカの話などどうでもいいと思っているからなのか他のテーブルの話題が耳に入ってしまう。)
帰りたくないというイチカのために2人はホストクラブに行く。
(表面だけの女の子2人の仲良しごっこだ。)
クラブでは興味なさげにスマホをいじり、イチカを置いて帰ってしまう。
(彼と約束があった。それともつまらないから自分で会おうと誘ったのか。)
その後ホステス勧誘のキャッチに
「馬鹿まんこ」と言われつつも
彼氏を見つけ、走り寄った。
(その仕草がとてもチャーミングだ。)
彼氏が花束をくれた。
さっきのキャッチに
「この女梅毒だからやめた方がいい」と言われたが、
カナは全くひるまない。
デートの帰りタクシーの中で
「お父さんお母さんまだ起きているかな。アルバム見たい。」と
自宅に寄りたいとほのめかしたカナに
「また今度ね。」と彼氏は答えて
さっさと降車した。
(夜遅くに実家暮らしの彼の部屋に上がろうとするあたり、常識はない。)
あらすじ②同棲相手ホンダ
カナはタクシーの中で吐いてしまった。
(吐しゃ物は窓を開けて吐き出していた。)
自宅に到着するとそこは別の男性ホンダと同棲している場所だった。
ホンダはカナを優しく介抱した。
ピルを飲まないと駄目だとホンダに言われていた。
翌日、冷蔵庫のハムを直接口に放り込むと仕事に出かけた。
(こういうことは割とやっていると思う。)
カナの仕事場は脱毛エステサロンだ。
別の日、
ホンダがハンバーグを作っている最中に電話がなった。
カナはイチカが会いたいと言っているといって外出した。
嘘だった。
相手はハヤシだった。
ラブホテルでは尿意を催した2人がトイレの便座を共有する。
(自然でエロティックな感じが素晴らしい。)
ピロートークで
「やっぱり別れて欲しい」
「すぐ」
カナは
「わかった」
ハヤシは
「別れた後もカナに会いたい」
とのたまう。
2人がじゃれ合うシーンは楽しい。
同棲相手ホンダは出張へ。
家を整え、カナのために食事も準備していった。
(ホンダはカナに良かれと思っているだろうが、一方的に押し付けるタイプだ。)
カナはもともと食事は何でもいいので
サランラップがかけられたその料理を冷蔵庫にしまい、
冷凍庫のアイスを食べる。
冷凍庫は整頓されていて、
この間作ったハンバーグがジップロックに入っていた。
カナは棚からビニール袋を取り出し、
おもむろに何かを捨て始めた。
綺麗に整頓されたショップ袋も捨てていたので、
ホンダがためていたものを捨てたのかもしれない。
(ホンダのこういうところは嫌いなのだ。)
エステサロンで中高年らしい婦人が脱毛(全身脱毛)をしている。
客のいない時、
介護脱毛を自分らはするかしないかの話になった。
介護脱毛とは?
将来自分で下の世話が出来なくなった時に備え、
介護スタッフが世話しやすいように陰毛を永久脱毛すること。
「どうせ生えてくるよ」と言っていた。
(エステサロンでの脱毛は既に主流ではない。現在医療系の脱毛に行かないと永久脱毛はできない。)
帰りにイチカと行ったクラブのホストに会い、誘われるままにホストクラブに行く。
楽しいこともなかった。
カナは夕方あてもなくひとりで街を散歩していた。
ホンダが見えた。
出張から帰るホンダに会い、飛びついた。
(手持ち無沙汰だったところ、たまたまホンダが目についた。だけどホンダはカナが自分を待っていてくれたと勝手に解釈して嬉しかったと思う。)
あらすじ③ホンダの告白
カナはホンダのお土産を喜んで食べていた。。
(その様子はとても可愛い。)
ホンダは出張先で風俗に行ったが立たなかったと告白し、
カナに謝った。
(ホンダは告白し謝って自分の気持ちだけ満足させた。)
カナは
青山通り246号線歩道橋の上、
ハヤシに両手で作った大きな〇を出した。
(なんのマルなのか意味がわからなかったが、その後同棲OKのマルだろうとわかった。)
カナは鼻ピアスをし、
ハヤシはカナが書いたイルカのTATOOを彫った。
カナはホンダを捨て、
ハヤシとの同棲を始めた。
ふと整理していたら、
ハヤシの荷物の中に
胎児のエコー写真を見つけてしまった。
それに煙草の火を押し付けた。
ハヤシの親類が集まるバーベキューでは
カナは相手にされてない感が拭えない。
ハヤシの母親がひとりのカナを見つけ、知り合いを呼んでくれたが、話は膨らまず終わる。
(アウエー感がかなりあった。)
ハヤシとの部屋、
散らかっている、
カナがハヤシを呼ぶがヘッドホンで気がつかない。
ハヤシは仕事中。
カナはハヤシに
「お腹すいたの」と甘える。
(多分ホンダはそういうカナにいそいそと食事を準備したのではないだろうか。)
カナはモノを投げてハヤシの気を引く。
ハヤシは仕事しているからと怒ってしまうが、
カナも怒って、
ケンカになる。
頭を冷やすためにハヤシは出ていこうとするが、
カナが出ていく。
カナは階段で足を滑らせて落下。
あらすじ④カナの介護
カナは車いす生活になった。
ハヤシは献身的に世話をする。
カナはむち打ち症なのか首にコルセットをしているし、声も出せないようだ。
2人で都庁に来た。
声が出せるようになった。
良くなってもカナはハヤシに小さいお願いをするのだった。
カナは仕事復帰した。
仕事上がり、前の同棲相手が待ち伏せしていた。
ホンダはカナのことは理解しているとカナにまとわりつく。
カナは出張中に中絶したと嘘とつく。
ホンダは泣き、カナももらい泣きする。
ホンダはカナを追いかけてうつぶせて泣いた。
カナは「変な人」と言った。
ハヤシは
ニートの男が赤ちゃんを引き取って育てる話を書いていた。
カナはハヤシに以前見つけたエコー写真を突きつけた。
カナはハヤシが腹ませたと追及する。
ハヤシは終わったことと捉えているし、そもそもカナには関係ないという。
カナは関係ないと言われ、激昂する。
そしてハヤシに暴力をふるう。
ハヤシは外出した。
隣の部屋から何かの音声が聞こえる。
あらすじ⑤カナ、オンライン診療を受ける
カナは仕事をやめた。
カナはわざと割りばしを落とす。
それをハヤシに拾えと言う。
カナはハヤシに養えと言う。
カナはハヤシに暴言を吐く。
ハヤシはカナにそんなに悪いことをしたか?と尋ねるが、
カナは発狂して暴力を振るう。
カナはオンライン診療を受ける。
(自分でもおかしいと気づいたのだろう。)
病名はつけてもらえなかった。
(双極性障害か境界性パーソナリティ障害と曖昧だ。)
その後、カウンセリングに通うことになった。
カウンセリングでカナは何かを得られたのか。
あらすじ⑥ランニングマシーンでお菓子を食べながら
(これはカナが自分を客観的に見ているのではないかと思うシーンだ。)
隣に住む女性とマンションの玄関で会った。
(彼女は2人が殴り合いの喧嘩をしているのを知っているだろう。物音がかなり激しいから。)
2人は激しい喧嘩をした。
疲れたカナは突発的にカウンセラーに面会する。
カウンセラーをご飯に誘うが私的な関係は持てないと断られてしまう。
森を散歩していたら、
隣の女性に会い、焚き火をしながら話をした。
大変だね。
でも
1年後には忘れている。
3年後にはほとんど思い出すこともない。
100年後にはみんな死んでいるし。
英語とか勉強したら?
とりとめない話をした。
2人は焚き火をまたぐ遊びをした。
ハヤシとカナはまた喧嘩をし、
終わった後、
以前ホンダが作って冷凍してくれたハンバーグを食べた。
そこに中国の母親からビデオ通話がかかってきた。
カナは中国語はできないらしい。
ただ一言「キントクン」
沈黙のままハンバーグを食べ続ける。
ハヤシ:キントクンって何?
カナ:わかんない。
ハヤシは笑った。
考察
ここで終わっちゃうんだ。
という感想で映画は終わった。
カナは過去に妊娠中絶の経験があるか、
ピルを飲んでいることから重症の生理痛があるかもしれない。
精神状態は安定していない。
ホンダは本来の性格により優しいとは思うが、中絶させたことの負い目があそこまでカナの好き勝手を増長させたのかもしれない。
ホンダとの生活はカナにとって退屈だったろう。
カナにとって便利な男だが、ウザイと思う気持ちも多いと感じた。
ホンダはカナにやってあげてる感があった。
エコー写真が胎児の映像であることは
以前妊娠したかどうかに関わらず、周知されていることだと思う。
(だから誰でもあの紙を見たら気づく。)
それを終わったことなのに、保管しておくハヤシはどうかと思う。
カナに限らず、彼氏の荷物からエコー写真を見つけたら、平常心ではいられない。
身内のバーベキューパーティーならハヤシがカナの面倒をみてほしい。
ほっとかないで、紹介してください。
ハヤシはひとりでタバコを吸っていた。
(花束は渡すけど、そういうことはできないのか、
それとも同棲を始めて、釣った魚には餌をやらないタイプなのか。)
ハヤシのお母様はインターナショナルスクールにハヤシを通わせたかったみたいだが、
それなりの家系のお家だと推測できる。
都庁でハヤシの友人に会うが、
高学歴友人確定だった。
ハヤシは途中まで順調に来ていたと思うが、
何かで生き方に変化があったのだろう。
カナという女性は今まで周りにいなかったと思う。
カナと同棲する前に
カナが鼻ピアス、
ハヤシはカナが下絵を描いたイルカのTATOOを彫った。
ハヤシと刺激的な同棲生活を送るはずが
一緒に暮らしたら、あまりかまってもらえなかった。
カナはハヤシが仕事しているのだから、映画でも観て待っててというのも
納得できない。
そんなことで口論をし、カナはハヤシを殴るようにもなる。
仕事も辞めるから、養ってくれと言う。
カナとハヤシが取っ組み合いのケンカをしていると、
隣室から英会話レッスンの音声が聞こえてくる。
隣室の女性役の唐田エリカさんもいい演技だった。
カナはハヤシで満たされない心を満たすために
次の男を探すかもしれない。
タイトル、伏線回収
ナミビアの砂漠は実在する。
世界一古い砂漠で世界遺産に登録されている。
映画のタイトルにどうしてなったのか?
カナの心はいつも満たされていない、砂漠のようだ。
乾いた心は何かに満たされたいと願っている。
古くから人間は満たされない心を埋めるべき、生きてきた。
カナだけじゃなくて、
人間はそういう生き物だと教えてくれた。
誰もがナミビアの砂漠を心に持ちながら、成長していく。
心に砂漠があるうちは
まだ若いってことなんだと思った。
お読みいただきありがとうございました。