前科者 有村架純さんは可愛いだけじゃない、泣かせる唸らせる。森田剛も最高だ。

牛丼 映画鑑賞

いい映画を観た後はなんともいえない気持ちになります。

詳しいキャストはこちらから。

有村架純さん

今回の役名は阿川佳代 28歳。

コンビニでアルバイトをしながら、無償で保護司という仕事をしています。

保護司とは。

犯罪者の更生を助けることで犯罪を予防する。

非常勤の国家公務員だが、報酬はない。

佳代は真摯に犯罪者に向き合っていて、その姿には頭が下がります。

佳代がどうして保護司をやっているのかは最後の方で本人からあかされます。

中学生の頃、通り魔にあい、かばってくれた同級生の男子(滝本真司)の父親が死亡してしまいます。

男子とは恋愛中でした。

男子が中原中也の詩集に

殺す殺す殺すお前はなぜ生きていると殴り書きをしたものを持っていて

彼女自身は生かされた命とどうやって向き合っていくのが正しいのか悩んでいました。

その詩集を拝借したまま卒業、高校大学就職をしましたが、

後に保護司となります。

森田剛さん

工藤誠 35歳

いじめられていた職場の先輩を刺し、殺した罪で服役していました。

壮絶ないじめだったことは、

殴られたことで、左耳の聴力が低下し補聴器をつけていることでもうかがえます。

義理の父親からも虐待を受けており、

母親・弟と逃げようとしますが、役所の連絡ミスで居所が見つかり、

そのせいで母親は刺され殺されてしまいます。

弟と施設で暮らしますが、

そこでは軍隊並みの厳しい規律があり、

言うことをきかないなどちょっとしたことで

精神安定剤のような薬を飲ませられていました。

当時は内科医でも精神科の薬が自由に投与できたらしいです。

大人しくて真面目な性格で保護期間が過ぎたら自動車修理工場で正社員になれるはずでした。

森田剛さんは宮沢りえさんの夫でV6の一員であったことしか記憶がありませんでした。

いい役者さんです。

この映画でファンになり、他の演技も見たくなりました。

礒村勇斗さん

滝本真司 佳代の中学時代の同級生

現在刑事

容疑者・工藤誠の保護司である佳代にも聞き込みをします。

中学時代を思い出してラブに発展するのかと思いきや、、、

佳代をかばって死んだ父親はラーメン屋でした。

佳代は悪くない

でも父親は死んだという事実を消化するのは難しいと思います。

汚れっちまった悲しみに/中原中也の詩

滝本が中原中也の詩集に

死ね死ね死ね お前はなぜ生きている

と殴り書きをしていました。

この詩しか知らないし、代表作と言われているので抜粋しました。

意味は不明です。

汚れっちまった悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れっちまった悲しみに
今日も風さえ吹きすぎる

汚れっちまった悲しみは
たとえば狐の革裘(かわごろも)
汚れっちまった悲しみは
小雪のかかってちぢこまる

汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
倦怠(けだい)のうちに死を夢(ゆめ)む

汚れっちまった悲しみに
いたいたしくも怖気(おじけ)づき
汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる……

*映画をもう1度見なおせば、どの詩のページだかはっきりするのですが、今度観た時に加筆したいと思います。

石橋静河さん

斉藤みどり

佳代の初めての保護対象者。

佳代を理解し、弱っている佳代を激励します。

この映画で唯一の明るさです。

誰かに似ていると思っていたら、石橋凌さんと原田美枝子さんがご両親でした。

宇野祥平さん

佳代の働くコンビニ店長

保護司の仕事に夢中になり、仕事を抜けたり休んだりする佳代を温かく見守っています。

たびたび出てきますが、なぜか癒されます。

若葉竜也さん

実 みのる

工藤誠の弟

偶然兄である工藤と出会います。

かなり病んでいます。

DV被害を相談しに行った警官を襲い、拳銃を奪います。

福祉課の職員の伝達ミスにより母親が逃げた場所が特定され、義理の父親が現れたので、田辺を殺害。

養護施設での虐待、薬を強要された職員を殺害。

母親を殺害した義理父親を殺そうとしますが、未遂に終わり

拳銃で自殺してしまいます。

リリーフランキー

遠山史雄

工藤誠の義理の父親

妻や子どもに暴力を奮っており、妻を殺害してしまいます。

弁護士宮口エマ(木村多江)に更生され、

現在は警備員として働いています。

この方は悪い人間もできるし、弱い人間もできるすごい俳優さんだと思ってます。

まとめ

人間は誰でもやり直せる。

人間は何歳になってもやり直せる。

だが心の傷を治すには時間だけじゃない、

傷を治す別の人間の心が必要なんだと思います。

悪い人はいない、何かの理由があってすさんじゃったりもあるけれど、

佳代ちゃんみたいな人がいれば更生できるのかもしれないと思ってしまいました。

だから無償で働くことになるのだろうか。

そこの制度はなんとかして欲しいです。

考えさせられるいい映画にめぐり合えて良かったと思いました。

まとめ②

2023年1月5日追記

今日また観ました。

母親が2人を片親で育てていたら、

義理の父親はいなかったわけです。

子どもらは養護施設に入らなくてすみました。

誠は義理の父親から虐待、養護施設でも虐待、社会に出てもイジメにあい、気が付けば人を刺してしまい、刑務所に入ります。

実は養護施設での生活で精神崩壊、薬剤に依存、お金の為に身体を売っています。

義理の父親が母親を殺さなかったら、3人でなんとかうまくやっていけたはずという考えが強くなりました。

母親は行政に救いを求めることが出来た人でした。

義理父だけ、殺人者のくせに弁護士さんに更生されて普通に暮らせているのずるいです。

たまたま人間環境が良かったのです。

親ガチャってご存知ですか。

子どもは親を選べないところから、そんな単語が生まれたのでしょうか。

もしも子どもに言われたらかなりショックです。

考えても考えてもどうすれば良かったのかまとまらないのですが、人間は弱い生き物ですから、

支えてくれる人がいないと駄目ってことは同じでした。

悲しい内容でした。

お読みいただきありがとうございました。

今、Amazonプライムで無料で観られます。

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