葛城事件/葛城一家はみんなキチガイ。

映画鑑賞

特に俺は1㎜も悪くないと思っている葛城清(三浦友和)が最高に面白い。

この映画だとこの親父のせいで、家族みんながおかしくなったと思えるけど、

母親が違う性格の人間だったら、さっさと見切りをつけて2人の子どもを連れて離婚してるだろうし、

依存症の母親に似てしまう男兄弟だから、同じようにおかしくなったと思いました。

一軒家完成時がこの家族の1番いい時で、

そこから少しずつ、おかしくなっていったんだと思いました。

親父は一軒家の主になって調子にのってしまいました。

母親は嫌だなと思いながら、我慢していたのでしょう。

池田小事件の宅間守死刑囚をモデルとしていると言われていますが、

犯罪者で死刑囚となる人間が理解できない、普通はできないです。

育った環境とか家が貧乏とかの理由もあり、そこら辺は生まれる場所を自分で選べないのですが、

資質(持って生まれたもの)が違うと私は考えます。

壊れている母親の演技が悲しすぎました。

登場人物 この5人を知っていればよい

三浦友和:葛城 清 父(威張っている親父、家族に対して愛情はあると思うが、独りよがりで伝わっていない)

南果歩:葛城伸子 母(夫のいいなり。そうすれば生きてはいけるとわかっている。)

新井浩文:葛城 保 長男、(父親の言う通り育つが自殺)

若葉竜也:葛城 稔 次男、(父親に反抗するも事件を起こして死刑)

田中麗奈:星野順子、獄中結婚して稔の妻になる。死刑反対派。

あらすじ①

自分の家にされた落書きを消している男がいます。

どうやら誰か家族が殺人者らしいです。

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裁判官は判決を言い渡す。

主文、被告人(葛城 )を死刑にします。

振り返り、父親に笑みをする息子。

死刑判決が出て嬉しそうです。

あらすじ②

電話に出ない父親。

息子が殺人犯だから、世間からは責められているはずなので、出ないのだと推測されます。

女(星野順子)が現れます。

彼女は死刑囚となった稔と獄中結婚しました。

父親は足が悪いです。

ヘルパーさんを雇っています。

(本当に足が悪いのだろうか。)

順子は

死刑囚となった稔と話してみたかったことと、

死刑には反対だと言っています。

そんな真面目な話なのに、

清は順子のブラジャーの色を言ったりして不謹慎でした。

順子は稔を愛して本当の家族になりたいと発言、

でも死刑囚の妻となったことで本当の家族を失っていました。

(死刑囚と結婚するなら縁を切るとでも言うのが普通の感性ですよね。)

あらすじ③ 葛城 保 長男

家を出て、結婚して家族を作りました。

順調にいっていたと思いましたが、

リストラされました。

妻や父親にリストラされたことは言えず、公園で過ごすようになります。

いい子で過ごしてきたせいなのか、他者に反論できないみたいです。

あらすじ④ 葛城 清 父親 

自分の父親から引き継いだ金物屋を営んでいます。

保の嫁家族と食事のシーンでは

通いなれた中華料理屋で暴言を吐きます。

常連客ぶって、料理にいちゃもんをつけています。

保に一国一城の主とかいって、うざいです。

保の息子は伸子に預けたらしいが、帰宅すると怪我をしていました。

妻伸子は泣いて謝るだけで、真相を語りません。

原因は次男の稔でした。

稔は父親とは会話せず、筆談で伝えます。

おれがなぐったと紙に書いてありました。

妻は泣いて謝ってさえいれば、いつもどうにかなったのだと思われます。

だいたい、保夫婦と妻のご両親との会食になぜに自分の妻はお留守番なのか、わからないです。

あらすじ⑤ 葛城 稔 次男 

ひきこもり。

夢を語ることもあります。

あらすじ⑥ 星野順子 死刑囚となった稔の妻

稔の面会に行きますが、

稔にうざくなってきたと言われます。

私はあなたを愛します。

たまにニュースで獄中結婚したと聞くが、何とも理解しがたいです。

死刑囚に面会できるのは限られた家族だけになるため、支援する方が結婚するという方法の場合もあるそうです。

あらすじ⑦ 葛城 清 父親

ある晩、清は火事を見つけて通報しようとしますが、そこに

稔が帰ってきます。

稔が放火したかもしれないと多分思ったのか、通報するのをやめてしまいます。

その後、

火を見て興奮したのか、

清は妻の伸子を抱き寄せるが拒否され、突飛ばされます。

伸子から「あなたのことが嫌い」と言われます。

「なんでここまできちゃったんだろう」

伸子は家を出て、稔と暮らす。

伸子は精神状態が悪いと思ったので、ここで家を出られて良かったと思いました。

あらすじ⑧ 葛城 保

清から伸子の行方を聞かれるが知らないと答えます。

保は無職中。

店継ごうかなあとつぶやくも清から断られます。

保は無職のまま。

保は職探しの面談、自己紹介で自分の名前が言えないほど追い詰められていました。

母親伸子と稔はのんきに暮らしていました。

保は清に報告。

清がアパートに現れて、稔の首をしめたり、蹴ったり、包丁を持ち出して、乱闘します。

修羅場となりますが、伸子が家に戻ることで清はおさまりました。

その後、清は腹が減った何かと作ってくれ妻に言うのです。

あくまでもマイペース、自分勝手な人です。

(さっきまで包丁を振り回していたり、首を絞めたりしていたのに)

伸子と稔は家に戻りました。

清が「お家に帰ろう」というセリフが印象に残りました。

保は自殺してしまいました。

あらすじ⑨ お家には清だけが残る

保のお葬式の様子では、伸子はだいぶ壊れていました。

稔は元々変だったが、包丁を取り寄せ、無差別殺人事件を起こしました。

伸子は病院へ。(何の病院かわからないが、入院中)

清だけが家に住んでいます。

稔は死刑判決後、1年半くらいで死刑が執行されました。

妻の順子が報告を受け、清の元を訪れます。

家にひとりになった清はみかんの木で自殺をはかるが、失敗してしまいます。

木が折れてしまったのです。

失敗後、残っていた蕎麦の続きを食べるところが、なぜか可笑しく悲しみを感じました。

感想

母親伸子が料理をしているシーンはありません。

すべてのシーンでいつも出前のピザ、コンビニの弁当、カップ麺を食べています。

異常な感じがしました。

清の金物屋は客も来ないから儲かってはいないはずで、2人とも年金受給しているのだろうか。

自炊しないとお金がかかります。

妻の伸子は

清が抱きついてきたのを拒否し家を出たなら、それを貫けば良かったと思いました。

伸子がそうやって、清をのさばらしたせいで子どもらは被害を受けたと思います。

タオルで首を絞めようとするくらいだから、子どもに暴力があったと思います。

稔の無差別殺人が育ってきた環境が悪いというのなら、母親の罪は重いと感じます。

自分が嫌だと思ったら、子ども2人を連れてどうにかすれば良かったです。

保は幼い頃から良い子でした。

自分の内に秘めて、発散できない性分でした。

稔は親のすねかじりのくせに「声優を目指しているからのどに気を使っている」とばかりにメモに俺が殴ったと書き、笑えました。

稔は軌道修正したくてもできないと知ってました。

自分がごくつぶしの人間ということを認めず、社会が悪いと勘違いし、

無差別殺人を起こしてしまいました。

ひきこもり

無差別殺人

死刑囚

獄中結婚

死刑廃止

死刑囚の家族のその後

自殺

精神疾患

たくさんの問題が入っていて、お腹いっぱいです。

母親は何かの精神病だろうし、保は死ぬ前に心療内科に行っていれば、何か病名がついて失業保険はもらえたはずです。

しかし

すべてが不幸とは言い難い。

この家族は飢えてはいません。

そして住むところはしっかりしています。

誰が悪いと特定できない、怖いお話でした。

気も狂わず、麺をすする父親は正常なのか?

それも断定できず、人間の奥深さを知りました。

お読みいただきありがとうございました。

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