クォン・サンウの鍛え上げられた肉体を見ていると、何事も筋肉が必要だとさえ思えてしまいました。
天涯孤独な少年が地獄のような現実を生き抜くために、裏社会の凄腕棋士たちと戦っていく物語です。
あらすじ 少年時代
少年は姉と2人で貧しい生活をしながら、囲碁の勉強をしていました。
2人は囲碁の先生ファン・ドギョンの家の掃除をし、わずかなお金をもらっていました。
(手作り風の刺繍入りがま口財布が哀愁をそそる)
姉はファン・ドギョン(囲碁界の重鎮)にレイプされ、自殺してしまいます。
(純粋すぎる心はこうなったら私は生きていけないと思ってしまうのだろうか。悲しすぎました。)
少年は有り金を持ち、家を飛び出しました。
初めての土地(ソウル)で、不良にからまれ、お金を盗られ、ゴミのようになってしまいました。
囲碁センター(88碁会所)にたどり着き、たった1枚のコイン(100ウォン:10.55円)を賭け、
大人と勝負し、
勝利していきました。
(どんどんコインが増えていき、その内にお札になっていきました。)
そんな彼をものになると思ったある男(ホ・イルド)は
囲碁の訓練所に彼を監禁し、修行させました。
囲碁盤を使わずに頭だけで囲碁の訓練をさせていました。
監禁訓練から解放されてからも少年の苦難は続きます。
少年は
男が賭け碁で稼ぐために、
遠隔で指示を出していました。
裏の囲碁勝負は金銭をかける違法賭博のようなものでした。
初めての勝負、
鉄工所社長に勝ちますが、
その社長は焼身自殺してしまいました。
社長の息子は少年を見て、それから少年を敵対視するようになりました。
ホ・イルドは以前敗れた知り合いに勝負を持ち掛け、大金を手にします。
強くなったホ・イルドを疑問に思った知り合いは、
尾行して少年が教えていたということを知り、
2人を殺そうとします。
ホ・イルドは刺されて死にますが、少年は逃げ切り、行方をくらませました。
あらすじ 大人編
少年は囲碁の訓練所で大人になりました。
天井からぶら下がり、
腹筋をしながらも
囲碁の特訓を続けていました。
素晴らしい肉体です。
囲碁が強くても、喧嘩に勝てなくては賭け囲碁の世界では生きていけないとわかっていました。
山を降りてすぐ、囲碁の対戦相手を紹介するトン先生と組んで、
いろいろな人間と
対戦し、金を稼ぎました。
長城の占い師を訪ね、勝負し勝利します。
幼い頃の彼を見出したホ・イルドのカタキを取ったのです。
ホ・イルドはここで占い師に負け、片腕を取られていたのです。
父親が焼身自殺した少年
元少年は片手のない男、つまりホ・イルドを探しに山の囲碁特訓所にやってきました。
ホ・イルドが死んだと聞くと、そこの男に勝負を持ち掛け、勝利します。
取った囲碁の重みで
シーソーが動き、重みが一定より下がると硫酸?が噴射するからくりになっていました。
一方、
トン先生は男(クォン・サンウ)のことをふせ、
ホ・イルドを殺したヤクザ組織の男に賭け碁を誘いました。
おかしいと思ったヤクザ男は子分を尾行させ、
トン先生と組んでいる男が子どもの頃、ホ・イルドといた少年だと気づきました。
男はヤクザ子分をやっつけました。
鍛えられた肉体は伊達ではありません。
ヤクザとの囲碁勝負、
優勢にどんどん勝ち続けました。
とうとうヤクザ男はビルの権利書まで賭けてしまうのでした。
ヤクザ男は自分の女も賭けるが負けてしまい、
後で外で勝負しようと持ち掛けたのでした。
その場所は鉄道が通る陸橋、線路の上でした。
ヤクザ男は命を賭けました。
ハンディとして3子もらいました。
(囲碁のルールを知らないので、どういうハンディなのかわかりません。)
ヤクザ男はすんでのところで命を助けてもらいました。
トン先生と男(クォン・サンウ)が食事していると
ヤクザ男の子分らが襲ってきました。
汚いけど広い男子トイレで戦うさまは面白いです。
囲碁をスカーフで巻いて武器にしていました。
結局男(クォン・サンウ)が勝利しました。
かつて姉を自殺に追い込んだファン・ドギョンは
正当な囲碁の世界で活躍していました。
そこに男は挑戦しました。
ファン・ドギョンの娘をヤクザ男に誘拐してもらいました。
グイス(クォン・サンウ)の出した一回勝負、
ファン・ドギョンが賭けるのは自分の命、
拒めば、娘は死ぬ。
ファン・ドギョンは嘲笑いました。
100人いてもお前は勝てない、悪ふざけはやめろと言うのです。
怒ったグイスは
ルール変更をします。
ハンディは棋士100人、明日この会館で。
俺に勝てなければ、娘は死ぬ。
(グイスは絶対的な自信を持っているからこそ、自分を不利にし、勝負に挑んだのです。)
トン先生、父親が焼身自殺した息子にさらわれる
大事な勝負の前にトン先生は復讐の鬼と化した男にさらわれてしまいます。
息子はグイスとまた特殊な囲碁版で勝負をさせますが、
途中で暴力に変え、復讐を果たそうとしました。
グイスは負傷しながらもトン先生を助け、ファン・ドギョンとの勝負に向かいました。
プロ棋士100人+ファン・ドギョンVSグイス(鬼手)
ファン・ドギョンとグイスの勝負は
ヤクザ男が車のに碁盤を描き、娘にもわかるようにしました。
プロ棋士100人は全て負け、去っていきました。
グイスが苦しい顔をしたので、ファンが優勢なのかと思いきや、
グイスが勝利しました。
勝利を決める最後の一手は、亡き姉のブラウスのボタンでした。
才能がないとファンに言われたグイスがファンに勝ちました。
そしてその碁盤の目は死という文字を作っていました。
↓は猫を碁盤で表現していますが、
グイスは勝負をしながら、最後の一手で死という文字を完成させたのです。
ファンは死に、娘は生きました。
グイスは姉の復讐と育ててもらったホ・イルドの復讐を終えました。
グイスと共に囲碁の死闘をしたトン先生は、
生き方を変えるように好きな女性と結婚をして幸せになりました。
トン先生はグイスと賭け碁をしていたために、生死をさまよったことが何度もありました。
死生観が変わり、愛する人と幸せになる生き方を選んだのだと思いました。
グイスはこれからも厳しい世界で生きていかねばなりません。
自分の幸せを見つけて欲しいと願いました。
囲碁のルール
①黒と白が交互に打つ。
②相手より陣地を多く囲った方が勝ち。
③石は回りを囲めば取れる。
④石を打てない場所がある。
の4つだけらしいのですが、奥が深そうですね。
まとめ
ファン・ドギョンはグイスに才能があるのを知っていたに違いないです。
若い才能を潰しておこうとするのは老害です。
そして、自分に娘がいるのに、グイスの姉に手を出すなんて人間のクズとも言えます。
家が貧乏だとそこから抜け出すのは想像以上に大変なことで、
グイスがチンピラにならず、生きていけたのは、ホ・イルドが見出したおかげでした。
グイスの姉が死んでも、ファン・ドギョンは何の意識もわかなかったと思います。
グイスの姉とホ・イルドの復讐をやってのけたグイス、
燃え尽き症候群にならずに
正当な囲碁の世界で生きていって欲しいなと思いました。
お読みいただきありがとうございました。