his/男とか女とか関係ないけど、むずかしい問題だ。宮沢氷魚さんが良き

河原 映画鑑賞

男とか女とか関係なくひとりの人間として、向き合えば

みんなに優しい世の中になるだろうけど、

人間は優劣をつけたがるからむずかしい。

『his』では同性愛のこと、離婚で両親のどちらが親権を持つかどうかのことが主に描かれていた。

自分という人間を最大に理解してくれる人間がパートナーだったらいいなと思うけど、

まだまだまだまだ偏見がいっぱいの世の中だから生きづらい。

主な登場人物

宮沢氷魚:井川迅:田舎に住み、自給自足の生活をしている。

藤原季節:日比野渚:迅と付き合っていた。子ども、空を連れて迅の元を訪れる。

松本若菜:日比野玲奈:渚の元妻で空の親権を渚と争っている。

松本穂香:吉村美里:役所で移住サポート課に属し、迅に好意を持つ。

外村紗玖良:日比野空:渚の娘で明るく人懐っこい。

戸田恵子:渚の弁護士

堀部圭亮:玲奈の弁護士

町人のおばさん:根岸季衣

あらすじ① 渚と別れてからの迅 田舎で自給自足

井川迅は日比野渚にいきなりふられてしまった。

傷心のまま、田舎に移り住み、自給自足で生活していた。

猟師の緒方とはいい関係で、

緒方が撃ったイノシシの肉を分けてもらって、迅が育てた野菜を渡してた。

緒方は迅の物静かな,どこか寂し気な様子を気にかけていた。

そこへ、渚が娘の空を連れてやってきた。

(自分からふっておいて、図々しくも居座る渚には共感できなかった。)

これからのことやどうして来たのか理由ははぐらかしていた。

渚の娘の空は人懐っこい性格で町の人間にもなじんでいった。

ある日、空を迅に預けて渚は東京に行った。

偶然会った美里に駅から送ってもらった渚は酔っぱらっていた。

美里は迅に今度ご飯しませんか?と誘い、

答えられない迅に

渚や空も一緒にと訂正する。

酔っぱらって寝ている渚は迅にキスをしかけるが、

迅に拒否された。

迅は渚と交換したセーターをまだ大事に持っていたが、

渚の気持ちがわからなかった。

迅と渚、お互いの気持ちがわからず、

宙ぶらりんのまま、

玲奈が空を迎えにきて、空を連れていってしまった。

あらすじ② 迅と別れてからの渚

渚はオーストラリアで通訳をする玲奈と知り合い、結婚、空を授かる。

渚はなんとかできると思ったらしいが、

やっぱり自分はゲイということを再認識、

結婚していながらも男性と浮気をしていた。

それを告白すると玲奈は怒った。

渚は男性ならば誰でもいいというわけではなく、迅でなければ駄目だとわかったと告白したのだ。

渚の話を聞いて、

迅は怒ったが、

結局渚を受け入れてしまう。

一方、玲奈に連れていかれた空、

玲奈はそれなりに頑張って仕事の調整をするのだが、

両立はなかなか難しい。

まとわりついてくる空が鬱陶しい。

(仕事が忙しいこともあるのだろうが、得手不得手もあると思った。)

玲奈は自分の母親の手を借りることに躊躇していたが、

結局母親に頭を下げる。

(どうやら母親との関係は良くないと見えた。)

玲奈は仕事や母親との関係のストレスからお酒へ手が伸びてしまった。

空はお酒に酔い、寝ている玲奈の元を去り、

渚のところに行こうとして、警察に保護される。

あらすじ③ 渚と玲奈の離婚調停

渚は弁護士から定職につくようにと言われた。

パイプオルガン工房で地味に働く決心をする。

警察に保護された空は渚が迎えにいった。

空は自分はママの邪魔だと言って泣いた。

美里は迅に告白し、断られる。

迅と渚の様子を見て、何かを察した。

あらすじ④ 迅と渚の2人の関係が露見

迅と渚がキスしているところに寝ぼけた空がやってきた。

空はそれを町人の集まりで話してしまった。

場が凍り付いた。

渚は迅が見つけた居場所をうばってしまったことを詫びた。

迅はせっかく就職が決まった渚のために暮らし続けることにした。

過去の迅はゲイであることがバレそうになると、全力で否定していた。

緒方は迅の理解者だった。

だが死んでしまった。

緒方の通夜で迅はみんなの前で告白した。

自分は同性愛者で渚を愛していると。

町人のひとりのおばさんが

年を取ると男も女もわからんからどっちでもいいと笑い飛ばしてくれた。

(場が和んだ。)

あらすじ⑤ 親権を争う裁判からの和解

空の親権を得るための裁判、

裁判官には同性愛への偏見があるようにみえた。

しかし、

渚の弁護士は玲奈には子育てと仕事の両立が難しいと責めた。

空が警察に保護されたことで、

玲奈がお酒を飲んで寝ていたということを責めた。

玲奈は涙を流した。

そんな玲奈を見て、渚は裁判をやめ和解を申し出た。

いたたまれなくなったのだ。

渚は玲奈に空のことを託すと決めた。

渚の弁護士は勝てたと悔しがったが、

渚の決めた答えが最善の答えだと言ってくれた。

空は玲奈の元で祖母に育てられた。

祖母は玲奈の子育てで失敗をしたからと、厳しく育てた。

空は頑張るのだが、小学校ではおしゃべりができなくなっていた。

環境の変化もあるからと母親に意見するのだが、

母親は妥協しなかった。

玲奈は空にピンク色の自転車をプレゼントし、一緒に練習した。

まだちゃんと乗れないみたいだ。

そして、

玲奈は渚と迅の元へ空を連れていった。

空色の自転車があった。

空は渚と練習して、自転車に乗れるようになった。

玲奈は迅に告白した。

「2人には内緒だけど、私自転車に乗れないの。」

感想

こんなに人に優しい町があったらいいのになって思った。

現実は厳しい。

空はこれから迅や渚と暮らすのかな。

玲奈は空を手放すのかな。

それは映画では描かれていなかった。

アメリカ映画で同性愛の男性カップルが養子を希望する物語があった。

[チョコレートドーナツ]

1979年、育児放棄された少年マルコを育てようとした男性カップルの物語だ。

男性カップルは子どもに対して本当に優しくて親のお手本みたいだった。

だけど裁判官はこの2人を里親と認めなかった。

40年くらい前、アメリカ、サンフランシスコでは同性愛カップルが認められたとかなんとか言ってて、

日本ではニュースになった。

同時にエイズも流行った。

日本に住んでいるからなのか、同性愛に関しての考え方は変わってきているのかわからない。

老人がうようよ増える日本。

同性愛だけでなく、見た目もその個人の自由じゃないかと呼び方も多様化してきた。

LGBTER

もはや、これらのことをすべて答えられる人がいるのだろうか。

子ども達は道徳の授業で勉強しているのだろうな。

偏見のない優しい世の中になって欲しいけれど、

男性が女装しているのを見るとぎょっとしてしまう。

まだ目が慣れていないだけだろうと思いたい。

数年前にこんな映画の感想を書いていた。

お読みいただきありがとうございました。

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