死と処女(おとめ)/いち女性が復讐をする映画、最後に彼女が選んだ道は? シガニーウイバー主演

チリの国旗 映画鑑賞

エイリアンで有名なシガニーウイバー主演の映画、

昔されたことはその相手に復讐することで終わるのか?

最後に彼女は何を考え思ったのか。

興味深い。

夫は弁護士で

復讐の相手は医師ということも対比できる。

シューベルトの音楽を聴きながら彼女の復讐劇を観た。

左側の長い黄色い部分がチリという国だ。

南アフリカ大陸は旅行できない国だと認識している。

主な登場人物 たったの3人

死と処女(Death and the Maiden)

1994年アメリカ・イギリス・フランスのサスペンス映画

ポリーナ:シガーニー・ウィーヴァー

ジェラルド・エスコバー:スチュアート・ウイルソン:弁護士

ロベルト・ミランダ:ベン・キングズレー:ドクター

あらすじ①知っておきたいこと。

南米の某国独裁政権(チリだと思われる)が崩壊して間もなくの物語だ。

新大統領がかつての人権侵害事件の調査委員会を発足させた。

この国では反政府運動を弾圧するための拷問や暗殺が横行し、

今も当時の加害者らが裏で力を保ったまま、

素知らぬ顔で生活している。

この時代を題材にした映画は他にもある。

あらすじ②精神状態不安定な妻ポーリナ

激しい雷雨の晩、

夫ジェラルドは自動車のタイヤがパンクしたので、

知らない人に送ってもらった。

妻ポーリナは夫が大統領に仕事を任されたのに

不機嫌だった。

反政府運動で活躍している弁護士のジェラルドにとっては委員長になるのは出世への道だが

新政権を信用していないポーリナにとっては

裏切り行為になるのだ。

(映画をさらっと観ているだけではそこまではわからない。)

ポーリナは

家に車が近づくと、灯りを消し、銃を構えるなど、情緒不安定だ。

何かに怯えているように見える。

喧嘩をしながらも夫婦仲は良さそうだ。

男の子を養子にもらうと言っていたので、生殖機能に問題があるのかもしれない。

同じ晩、また車が来た。

さっき、夫を送ってくれた男性(ドクター・ミランダ)がパンクしたタイヤを運んでくれたのだ。

ジェラルドはお礼にドリンクを誘う。

ポリーナは寝たふりをして姿を出さなかった。

ロベルトの声を聞いて、ポリーナは確信した。

ロベルトはポリーナを犯した人物だったのだ。

彼女は復讐を誓った。

(ポーリナはロベルトに拷問されレイプされていた。それを確信したのはロベルトの声、身体から発する匂い、ロベルトの車から見つかったシューベルトの『死と処女』のカセットテープだった。)

ロベルトを縛り上げて、

銃で脅して自白を迫った。

彼はなかなか自白せず、アリバイを主張した。

あらすじ③負い目がある夫ジェラルド

ジェラルドはポーリナに対して何か負い目があるようだ。

ポーリナの不安定な行動にも目をつぶっている。

ポーリナは

真実を知りたいだけと言う。

ポーリナは反政府運動をしていたが、ジェラルドのことは絶対に話さなかった。

ジェラルドを守るためにポーリナは拷問に耐えたのだ。

あらすじ④ロベルトの告白 彼も気が狂っていた

彼は崖から海を見て告白した。

何度も何度も犯した。

最初の数週間は手を出さなかった。

自分を抑え続けた。誰も殺さず大勢を救った。

君の汚物にまみれた身体を拭いた。

蛍光灯の下に無抵抗の人間が転がっていた。

相手への気遣いは一切無用。

何の面倒もみなくていいい。

どんなことをしても構わない。

夢中になった。

病的な好奇心。

電気ショックの後、女のワギナはどうなるのか。

オーガズムは感じるのか。

相手を好きに征服できる。

憑りつかれた。

痛めるか殺すか。

相手は無抵抗。

かえって、感謝する。

終わって残念だ。本当に残念だ。

ジェラルドは怒って、

ロベルトを崖から落とそうとするができなかったので、

ポーリナに託した。

ポーリナとジェラルドはその場から去った。

あらすじ⑤過去になった

コンサートホールでシューベルトの「死と処女」が演奏されている。

客席にポーリナとジェラルドがいる。

桟敷にロベルトがいた。

一緒にいるのは息子みたいだ。

これで映画はエンディングだ。

感想

コンサートホールで

ポーリナはロベルトに見つめられているのに気づいた。

彼女の心と身体の痛みは一生消えないだろう。

ただ、もしかしたらもう自動車の音がしても灯りを消して、小部屋に隠れたりしないようになったかもしれないと思った。

この事件は政府に反対する民間人に対して政府がとった恐ろしい行動だが、

それが戦争で他国の人間にされることもあった。

それでも前向きに生きてきている人々がいる。

言葉が詰まるが、出来たら前向きに生きていった方がいいのではないかと思う。

ポーリナはロベルトが創作でない本音の言葉を発するのを聞いて、

何を思ったのだろうか。

蛍光灯が白く照らす裸の女は無抵抗だ。

ロベルトはそんな女を前に性欲と好奇心が勝った。

そして毎日が楽しくなった。

キチガイだったのだ。

殺していたら、そちら側の人間と同じになってしまうから

殺さなかったのかな。

お読みいただきありがとうございました。

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