THE WHALE/ザ・ホエール② 4回観た後

白くじら 映画鑑賞

映画を観る時、これは私に何を教えてくれるのだろうと考えます。

ザ・ホエールは何を訴えているのだろうかと

わからないまま、3回観ました。

4回目にして、心にムズムズくる感情が出てきました。

生きたいように生きたチャーリーは、死ぬ時も完璧だったのでした。

映画冒頭、誰かがバスを降りて歩いています。

感の悪い私は誰だかわからなくて、4回目でやっと宣教師トーマスだと気がつきました。

月曜日

アパートの暗い部屋でチャーリーはPC画像を観ながら、

自慰にふけっていました。

(これもただの何かの発作と思っていました。)

興奮したのがいけなかったのか、発作が起きてしまいます。

そこへ、誰かがやってきたので、チャーリーはリズかと思い、

助けを呼びました。

中に入ってきたのは宣教師トーマスでした。

彼はチャーリーに言われるがまま、

エッセイを朗読するのでした。

発作が収まった後、リズが来ました。

リズは看護師で、お金がないというチャーリーを懸命に介護しています。

火曜日

チャーリーはコーンフレークの朝食後、

おやつを食べるのをやめ、どこかに電話します。

8歳の時に別れた娘エリーがやってきます。

エリーは太って様変わりしたチャーリーに幻滅し、

支えを外し、ここまで立って歩けと怒鳴りました。

チャーリーはトライするのですが、

歩けるわけがなく、家具を倒してしまいます。

エリーが帰ろうとすると、

チャーリーはお金をやる、すべてのお金12万ドルをやると言います。

その後、

リズがやってきて、

エリーが来たことを知ってしまいます。

リズはエリーが来たことを良く思っていません。

水曜日

エリーがやってきますが、

エッセイを書けていないので、すぐに帰ってしまいます。

トーマスもやってきます。

リズはトーマスに

チャーリーに祈りは必要ないということと、

理由を言いました。

チャーリーの彼氏アランはリズの兄弟でトーマスと同じニューライフの宣教師であったこと、

両親はアランとチャーリーのことを知って、

アランを許さず、アランが存在していなかったことにし、

アランを追い詰め、彼は死んでしまったことを話しました。

木曜日

エリーがやってきます。

お金があるのに、どうして今まで援助をしてくれなかったのかと詰め寄るエリー。

チャーリーの答えから、

母親がそれを許可してくれなかったと気づきます。

エリーを褒めるチャーリーに「ふざんけんな」と思ったのか、

睡眠薬入りのサンドイッチを食べさせて、眠らせてしまいます。

リズがエリーの母親エミリーを連れてきました。

エリーとエミリーの会話から

お金があったことを知ったリズは怒ります。

チャーリーはエリーへの贖罪のためにだけお金を使いたいと思っているのです。

みんなが帰った後、

チャーリーは食物を貪るように食べ、最後にははいてしまいます。

そこへ、トーマスがやってきて、

エリーが彼の両親に録音した音声を送ったことによって、

すべてを許すから戻ってこいと言ってきたそうです。

エリーの行動が人を救ったことに喜びます。

トーマスは余計なことも言います。

チャーリーを愛したから、彼(アラン)は神から目を背けられたのだ。

チャーリーは憤慨して怒りました。

金曜日

週末のオンライン授業でチャーリーはいつもと違う感じです。

学生達に正直なエッセイを書くように話します。

そして、自分の姿をさらけ出し、最後にはPCをぶん投げてしまいます。

リズがやってきます。

恋人のアランは自分のせいで死んだのだと

自分を責めるチャーリー。

リズはチャーリーがアランを愛してくれなかったら、もっと早く死んでいただろうと話してくれました。

チャーリーはエリーがやったことで、トーマスが救われたという話もしました。

リズが帰った後、

エリーが怒ってやってきます。

チャーリーの書いたエッセイが駄目だったので、落第してしまうのです。

エリーは提出したエッセイを読んでいなかったので、

チャーリーは声を出して読んで欲しいと頼みます。

そのエッセイはエリーが何年か前に書いたもので、「白鯨」の感想文でした。

多分、チャーリーはその感想文でエリーの才能を見抜いていたのだと思います。

エリーがエッセイを読んでいると

チャーリーは力を振り絞って、立ち上がりました。

エリーは泣いています。

多分チャーリーは死んでしまいました。

目と目があったエリーとチャーリー、

チャーリーは真っ白な空間に包まれていき、

その先にはかつての家族が波打ち際にいました。

感想

チャーリーは8歳の娘と妻を捨てました。

チャーリーは正直に生き、好きになった恋人のアランと生活しようとしたのです。

しかし、アランは死んでしまいました。

アランがいなくなったことで、彼は病み、太ってしまったのだろうと思います。

自分の死期が見えてきて、

8歳の時に捨てた娘に会いたい、許しを得たいと思い、連絡したのではないでしょうか。

それは完全にチャーリーのエゴでしかありません。

しかし、どうしてか。

チャーリーがダメダメには見えません。

愛されるお茶目なところがあるチャーリーを許してあげて欲しいと思ってしまいます。

好き勝手に生きたチャーリーをかわいそうに感じてしまいます。

娘エリーにも言われた「おぞましい身体」のチャーリー。

ピザ宅配業者ダンも

オンライン授業での学生達もみんな驚いていました。

自分をさらけ出すことが

チャーリーのいう自分に正直なエッセイを書けというのに繋がりますか。

わかりません。

外見だけで何がわかるというのでしょうか。

エリーに辛辣な言葉をかけられても、決して怒らず、

エリーは素晴らしいと褒めて、エリーを肯定し続けたところは、良かったと思います。

人間には自分のすべてを受け入れてくれる人間が必要だからです。

何度観ても、

エリーが心を入れ替えて、人間として立派に育つとは言い難いですが、

チャーリーの遺産で勉強をし、

年齢を重ね、

様々な経験をすることで、ちょっとずつ、

チャーリーを許していく自分に気がつくのではないかと思いました。

お読みいただきありがとうございました。

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