愚行録はぼんやり観てちゃ駄目、妻夫木聡と満島ひかりの演技に圧倒される。

映画鑑賞

光子が誰もいない診察室で話す内容は、

核心すぎた。衝撃的でした。

「愚行録」製作委員会のあらすじ

ある家族を襲った凄惨な殺害事件。その被害者である田向家は、エリートサラリーマンの父親に美しい母親、礼儀正しい娘、という誰もが羨む理想の家族そのものでした。一家を殺害した犯人の手掛かりはつかめず、捜査は難航します。 そんな田向一家惨殺事件の真相を追う週刊誌の記者・田中武志(妻夫木聡)。幸せで何一つ問題点がなかったように思えた一家でしたが、実は夫妻にはそれぞれ闇があり、それは彼らを取り巻く人間関係につながっていることがわかってきます。 取材を重ねるごとに夫妻の秘密を暴いていく田中ですが、一方で彼のプライベートにもひとつ問題がありました。妹の光子(満島ひかり)が娘の育児放棄をした罪で逮捕されていたのです。嫉妬、憎しみ、恨み、負の感情が渦巻き、事件は予想外の展開を迎えますが……。

田中武志(妻夫木聡)

迷宮入りしそうな一家惨殺殺人事件を取材する週刊誌記者です。

バス車中、老人が立っています。

男(妻夫木聡)は

老人が立っているから、席を譲れとバス車中の男に言われます。

男は席を譲ります。

しかし、男は脚が悪かったので、転んでしまいます。

なんとなく居心地の悪い車内。

足の悪い男は降車すると足を引きずって歩きます。

が。

しばらくすると普通に歩き始めます。

男は足が悪くなかったのです。

田中光子(満島ひかり)ぶんおう大学外部

妹(光子)の面会に弁護士の橘さん(濱田マリ)と訪れます。

妹は子どもを虐待した罪で刑務所に入っています。

虐待された子ども、ちひろは脳に障害が残ると言われています。

(あとに、光子はちひろには手をあげていないと言っているのですが、脳に障害が残るかもしれないと言われていることで、これは嘘だと思います。)

光子は精神鑑定を受けることになりました。

子どもがこうなったことに責任を感じていないことに異常性を感じたようです。

光子の子ども時代はちひろ(虐待された子ども)と同じ環境だったのかも。

光子は一体どういう人間なのか。

田向浩樹(小出恵介)早稲田大学風?

武志は新興住宅地の一家全員殺人の現場、田向の住宅を訪ねました。

家は荒れている感じです。

事件があってからもう1年です。

リビングで夫死亡。

寝室で妻死亡。

シャワールームで血を洗い流し、犯人は逃走しています。

田向浩樹の同僚 渡辺正人(眞島秀和)早稲田大学風?

武志は田高の友人に会いました。

渡辺は記者の取材に対しては好意的ですが、

ビールジョッキで武志の名刺を踏む行為はいかがなものか。

(記者である武志のことを下に見ているののですね。)

思い出話をしていました。

田向は合コンで山本さん(松本まりか)と仲良くなりました。

ですが、田向は

会ってその日にやっちゃう子は駄目と言い、笑っていました。

山本さんは田向に振られたその夜、偶然出会った渡辺と親密になってしまいます。

これは田向から仕組まれたストーリーだったを思われます。

渡辺はその後山本さんと親しくしますが、田向とのことで、悪者にして、関係を切ったかのように思えました。

ストーリー

田向は山本さんを振りました。

田向は友人に山本さんを割り当てました。

山本さんは捨てられました。

こいつらはやばいのか?

山本さんもやばいと思いました。

武志と別れる時、

渡辺は泣いてしまいます。

なんであんないい奴が殺されなくてはならんのか?

光子(満島ひかり)

診療室です。

光子は診療を受けているらしいです。

ドクターはお茶を入れてくれました。

光子が話します。

小さい頃、

いつもお腹を空かせていました。

お母さんは作ってくれませんでした。

人生はやり直したいけれど、

生まれかわっても、お兄ちゃんの妹でいたいと話していました。

宮村淳子(臼田あさ美)ぶんおう大学

夏原さんを理解しているが故に武志に殺されてしまいました。

武志はカフェを経営する宮村を訪ねました。

宮村は出身大学ぶんおうを自慢している風には見えます。

ぶんおうには内部生と外部生の違いがあることを話してくれました。

偶然、夏原に誘われた食事会に彼氏の尾形が来ていたことで喧嘩してしまいます。

夏原ゆきえに彼氏(尾形)を取られてしまいました。

怒りを抑えきれず、夏原に反撃、頬を引っぱたくが、夏原にもひっぱたがれてしまいました。

夏原ならどこでどんな恨みをかっていても仕方がないと言っていました。

尾形孝之(中村倫也)ぶんおう大学内部

宮村淳子と付き合っていました。

宮村と付き合った後、夏原さんに乗り換えました。

尾形からは

宮村は夏原に嫉妬しすぎていたと言われています。

夏原は自分が悪くならないようなかたちで人の話ができる天才です。

稲村恵美(市川由衣)早稲田大学風

出版社に

本当の田向さんはそんな人じゃないという電話がかかってきました。

閑散としたレストランで武志が取材しました。

日本は階級社会。

恵美は田向の元恋人です。

恵美の父親は商社に関わりのある会社の社長でした。

現在は父親の会社が倒産したことで、田舎にいます。

約5年になるそうです。

田向に就職活動の時に商社希望だから、父親を紹介しろと食事に誘われました。

その時にはもう付き合っていなかったのにです。

いずみとの関係:恵美の次に付き合ったと思われます。大学不明

たけうちさなえ:田向の終活にチカラを貸します。父親が商社勤務です。早稲田大学風

田向は

自分の利益のために野望のために付き合っていたと思います。

稲村は田向の生き方が好きでした。

みんな、愚かで空っぽ。

そして唐突に話すのです。

連れてきた赤ちゃんを

似てきたと思いません?

誰に?

、、、、、、、

(田向なんだろな)

ということは稲村は田向とずっと繋がっていたのかもしれません。

田向一家殺人事件の時、田向家の子どもはもう少し大きかったので、

田向が結婚してからも稲村は関係を持っていた、いわゆる不倫の関係で妊娠し、出産したのではないかと推測されます。

弁護士(浜田まり)

兄である武志に家族のことを確認しました。

両親は離婚。

母親は再婚しています。

父親は行方知れず。

虐待を受けて育っています。

武志自身も父親から虐待されています。

父親は悪魔みたいな生き物です。

俺が中三、妹が中学校上がる前に性的虐待に気がつきました。

妹の鳴き声が聞こえて、父親をボコボコにしました。

ちひろの父親は誰か知っていますか?と武志にたずねるもわかりませんでした。

そして、また宮村から電話がかかってきました。

光子

母親は16歳でお兄ちゃんができちゃいました。

お兄ちゃんを産んで懲りていたのに私も産んでしまいました。

最初の性的虐待は小3でした。

最初はふざけているのかと思っていました。

兄は初めから知っていたと思うけれど、怖くて言えなかったと思います。

光子が小6の時、武志は父親を馬乗りでボコボコにしちゃいます。

その後、父親は家を出ました。

母親は誘惑をしたあんたが悪いと光子をぶちました。

宮村淳子(臼田あさみ)ぶんおう大学外部

光子にとっては夏原に出会ってしまったことが失敗と思えます。

多分、出会いは偶然でしたが、

光子が美人だったことがいけなかったのです。

(ブスだったら誘われませんでした。)

ブンオウ大学の同級生の別荘でグループで集まった夜、

その持ち主の息子と一晩過ごしてしまいます。

その後も彼女は夏原の紹介でいろんな男と関係を持ってしまうのでした。

あの田中さんね。

(やりまんの田中さんということでしょう。)

時には複数人の男とすることもありました。

田中光子さんの不幸は彼女が美人だったことです。

内部生は田中さんは絶対選ばない。

田中さんは片親で家庭も普通。

卒業するころには誰にも相手にされなくなりました。

田中武志は宮村を衝動的に殺してしまいます。

めっちゃ自然に何かで宮村を殴ってて、スムーズな殺人でした。

田中武志は灰皿に誰かの吸殻を入れました。

職場でいらつく武志。

電話がかかってきました。

田中光子(満島ひかり)

光子の回想シーン。

別荘の食事会の後、一夜を共にした男性からこれからの予定の同行をやんわり拒否されてしまいます。

光子は夏原の知り合い内部生男性に奉仕する女になっていきました。

夏原のせいとは言いきれないと思いました。

すぐに気が付かなかった光子にも落ち度がありました。

そこら辺はたりなかったというしかありません。

光子のひとり語り

私、ずっと赤ちゃんが欲しかったんだ。

町で偶然に会った夏原に無視されてしまいました。

(多分さ、この直前まで光子は夏原に殺意を持っていないと思うけれど、心は壊れていたんだろうと思います。)

その後、自宅前まで追いかけます。

夏原さんの一家は幸せそうな3人家族でした。

そこで、光子はキレてしまったのです。

「夏原さんにはなれない」という思いにかられてしまいます。

もう駄目なんだ。

ずっと頑張っていたのにプツンと切れてしまいました。

台所のドアには鍵がかかっていなくて、包丁はすぐ見つかりました。

旦那さんはカッコよかった。頭よくって、いかにもエリートって感じで。

旦那さんには5回、6回、肋骨のガキンという感触、心臓に到達してびっくりしました。

2階に上がると、夏原さんが子どもが寝かしつけているところでした。

包丁は夏原さんのお腹にもするりと入っていきました。

ついでにかばっている子どものほうまで、、、。

誰と話していたの?

ここでドクターが部屋に入ってきました。

光子はひとりごとを言っていたのでした。

ちひろちゃんは死んでしまったと報告を受けました。

弁護士(濱田マリ)

光子の母親に会いに行きました。

弁護士は光子には武志がいてくれて良かったと言いました。

もし兄がいなかったら、光子と同じようになっていたと話します。

母親は

今となってはどうしようもない、と話ます。

母親の元に、

光子は妊娠した時、会いにきました。

誰にも知らせず内緒で産みたいとの希望があったそうです。

実の父親に無理矢理されたことで出来た子どもでもそんな風に思えるものでしょうか?

弁護士の問いに母親は

何か勘違いしていませんか?と言うのです。

光子

拘置所の面会室、武志と面会しています。

光子はちひろには一度も虐待はしていないと言います。

お兄ちゃんだけは私の味方、

大好きなのはお兄ちゃんだけ。

光子は面会室のガラス越しに兄を愛でるのでした。

帰りのバスの中、

武志は妊婦に席を譲りました。

バス車中のいろんな人々が映ります。

まとめ

全体を通して、管楽器の音楽がすごおく良いです。

武志、光子ともはっきり言っていませんが、2人は恋愛関係、肉体関係があり、

両親はあてにせず、助け合って生きてきたのだと思いました。

それはいつからなのかわかりません。

光子はぶんおう大学に入ってから、明るい未来しかなかったと思います。

ぶんおう大学は慶應義塾大学がサンプルだとしたら、

内部生にかかわらず、外部生とだけお付きあいしていれば、普通に良かったと思います。

知ったかぶりで申し訳ないのですが、

幼稚舎から入学された方はほんの一握りですが、

海外や日本国内に別荘をお持ちだったり、

一般人ではありません。

(お受験で毎年一般枠と言われる方々が数名入学するそうです。ですが、一般人ではない十分裕福な家庭です。)

愛する人と暮らして愛する人の子どもと暮らしたいという願いはどこで狂ってしまったのでしょうか。

光子の貞操観念が低いのも原因のひとつです。

父親から性的虐待を受けていたことが、性に嫌悪感を持つ方に働かず、逆の意味で誰に対しても身体の関係を許すのが早かったのだと思います。

兄、武志と身体の関係を持ったのは

武志が父親を殴り、父親が出て行ってからなのか、

光子がぶんおう大学に行かなくなってからなのかはわかりません。

映画ではいつからなのかは問題になっていません。

弁護士に言われるまではちひろちゃんが自分の子どもとは考えていなかったかもしれません。

愚行:愚かな行為

愚行をしても案外気がつかないのだと思います。

愚行録

① 混んでいるバス車内で相手の状態は考えず、老人には席を譲るべきと座っている男に声をかけてしまうこと。

② 足は悪くないのに、譲ったことで腹がたったのか転んでみせること。

③ ぶんおう大学に入ったら、幸せになれると錯覚したこと。

④ 外部生なのに、簡単に内部生の仲間になれると思ってしまったこと。

⑤ 兄と関係を持ち、好きになってしまったこと。

⑥ 妹と関係を持ち、妹が子どもを産んだのに自分の子だと気がつかなかったこと。

⑦ 綺麗で性格が良くて気を配っていたから、頭の悪い子を利用しても悪びれる必要がないと思っていたこと。

⑧ 自身のために役に立ちそうな人は役に立って欲しいと宣言してしまうこと。

⑨ タイプの人が自分に好意を寄せてくれたからとその日すぐに肉体関係を持ってしまうこと。

⑩ 彼氏に振られたからといって、同じ感情の男性とすぐ仲良くなってしまうこと。

⑪ 簡単に同期の女性と肉体関係を結んだからといって、それを他の人に報告すること。

⑫ 同じ女性と肉体関係を持ち、笑い者にしていること。

⑬ 食が細いからと自分が子どもに虐待していることに気がつかないこと。

⑭ クラスのカースト上位にいる人にこびてしまうこと。

⑮ 綺麗な女性に「彼女はもう少し優しくしてくれてもいいのにね。」と言われ、そうかもと思うこと。

世の中は愚行だらけですね。

お読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました