和歌山カレー事件④「毒婦」田中ひかる著 和歌山カレー事件20年目の真実を読んで

カレーライス 生活・暮らし・家族

林眞須美は今も無実を訴えています。

逮捕の日、長女と交わした「すぐ帰ってくる」という約束は果たされないまま、長女は自殺してしまいました。

遺書がないので、直接の理由はわかりません。

けれど、

どんなに無念だったろうか。

犯人は作り上げられていると思った私は、関連する資料を今夢中で読んだり、見たり、調べたりしています。

この本で知ったこと

当日、カレーライスを最初に食べたのは

夏祭りで使うカラオケ機材を扱った2人の男性です。

60代男性:喉が渇き、瓶入りオレンジジュースを半分ほど飲み、

それからカレーを食べてジュースは全部飲み干す。

ジュースのおかげかカレーを全部食べたのに死ななかった。

50代男性:

2人は祭りのカラオケ担当でした。

次に

自治会の谷中会長(64歳):青酸化合物が検出、7月26日午前3時3分死亡、その後解剖

自治会の田中副会長(53歳):死亡、7月27日解剖

夏祭りでカレーライスを食べて病院に搬送された住民は67人。

住民以外の部外者がカレーに毒を混入した疑い:カレーライス担当の主婦

「知らない人も出入りしたが、当番でコンビを組んだ相手の知り合いと思った。」

と証言。

「犯行はむしろ一瞬のすき」 朝日新聞

だいぶたってから、青酸化合物以外にヒ素もカレーに混入と発表。

すべてのカレー鍋から検出されたと報道後、大鍋一つからのみと訂正される。

ヒ素を検出したのは東京の警察庁科学警察研究所(科警研)

決め手となった林家にあったヒ素

カレー鍋に入っていたヒ素

林眞須美が持っていたとされる紙コップに付着していたヒ素

林家のガレージにあったヒ素

林家のシンク下にあった捜査4日目に発見されたタッパーについていたヒ素

は同一と鑑定されました。

東京理科大学理学部応用化学科教授の中井泉は

大型放射光施設「スプリング8」を使った鑑定をしました。

しかし、2009年7月

再審請求書を提出した弁護団は

京都大学大学院工学研究科教授の河合潤に

ヒ素の鑑定書の解説を依頼しました。

彼は疑義を訴えます。

一見しただけでも紙コップに付着していたヒ素は高純度だが

台所シンク下のタッパーに付着していたヒ素には不純物がたくさん混じっていることがわかりました。

まとめ

「毒婦」和歌山カレー事件20年目の真実では

報道関係者のひどさと4人の子どもらの苦労がよくわかりました。

そして、それは林眞須美死刑囚と夫の健治にも少なからず原因はありました。

カレー事件に関しては何もしていないから、

ちょっと調子にのってしまった感じ

林眞須美死刑囚長男も自分の本「もう逃げない。」で

そう語っていました。

夫の健治は若い記者に飲み物や食事を提供することもあり、

親しくなった記者に保険金詐欺を話してしまいます。

記者は会社に持ち帰り、スクープは一面を飾りました。

どちらにしろ、保険金詐欺での逮捕は時間の問題でしたが、

まさか青酸化合物カレーが消えて

ヒ素入りカレーになってしまうとは思わなかったでしょう。

林眞須美さんはすごい精神力の持ち主です。

お読みいただきありがとうございました。

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